SNSの誹謗中傷「電話番号も開示対象にすべき」に賛同多数、総務省の有識者会議

弁護士ドットコムニュース / 2020年6月4日 16時24分

写真

関連画像

総務省の有識者会議「発信者情報開示の在り方に関する研究会」第2回会合が6月4日、ウェブ会議で開かれた。

最初に、電話番号を発信者情報へ追加することについて議論がおこなわれ、構成員からはおおむね賛同が得られた。

発信者情報開示請求権の開示要件である「権利侵害の明白性」については、緩めるのは慎重になるべきだという意見が複数上がった。

今後、誹謗中傷された人が被害回復をしやすい訴訟手続きと発信者の表現の自由や通信の秘密の保護をどのように両立させるかが焦点となる。

●電話番号を開示対象に、賛同あつまる

発信者情報開示の対象となる情報は、プロバイダ責任制限法第4条第1項において「氏名、住所その他の侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるものをいう」と規定されている。

今の省令で電話番号は開示対象とされていないが、最近はSMS(ショートメッセージサービス)による本人認証や二段階認証などにより、SNS事業者などのコンテンツプロバイダが携帯電話番号を保有するケースが増えている。

電話番号が開示対象に含まれると、弁護士法にもとづく弁護士会照会を使い、事業者に契約者情報を照会できるため、より確実に発信者を特定できることが期待される。

北澤一樹弁護士は「今の制度では、IPアドレスの保存期間のタイムリミットの問題があるが、電話番号が開示対象に入ればこの問題もクリアできる。手続きをスムーズにするために賛成」と述べた。

「他人の電話番号である可能性はないと理解していいのか」(大谷和子氏)との質問に対し、事務局は「SNS事業者の類型を考えると、ユーザー登録時や二段階認証に基づく電話番号の登録は、一般的には本人である蓋然性は高いと考えている」と回答した。

清水陽平弁護士は、賛成の立場から「電話番号を保有しているのは主に海外の企業で、普通の裁判手続だと半年以上かかるリスクがある。電話番号などの開示手続についても、保全の可能性を満たすような手当ができないか検討してもらいたい」と要望した。

議論の中で、電話番号は固定電話も含むのかどうかという指摘が上がり、北條孝佳弁護士は「認証した場合のみという限定が必要。固定電話は適当に他人の番号が書けてしまうためめ、二段階認証時の電話番号とする必要があると思う」と話した。

●2回の裁判、手続きは簡略化できるか

電話番号以外の論点についても、第1回会合を踏まえ事務局が用意した検討課題案を元に、構成員からさまざまな意見が出された。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング