自宅や実家を特定され電凸… 誹謗中傷に法的措置、相手の預金口座はたった12円だった

弁護士ドットコムニュース / 2020年6月20日 9時47分

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動画配信をきっかけに、自宅を特定され、実家にまでいたずら電話をされたーー。ネット上で個人情報を晒し上げられ法的措置をとった女性が、弁護士ドットコムニュースに情報を寄せた。

女性は、神奈川県に住むマヤさん(仮名・46歳)。マヤさんは2019年6月、晒し上げをおこなった男性に対し、損害賠償請求を提起。3カ月後の9月には、男性に対し、271万円の支払いを命じる判決がでた。

しかし、差し押さえた男性の預金口座に入っていたのは、たった12円だった。

訴えたことで男性からの誹謗中傷は止んだが、賠償金は今も回収できていない。マヤさんは「やっていいことと悪いことがある。法的手段を取ることで、許さないという強い姿勢を示したい」と話す。

●自宅を配信され、電話は鳴りっぱなしに

動画配信サイトで雑談配信をしているマヤさん。男性からの特定行為が始まったのは、2019年3月のことだった。理由は「自分と敵対している人間とマヤさんがコラボ配信をしている」。これまで男性と接触したことはなかったが、突然言いがかりをつけられた。

その後、マヤさんは男性の仲間から自宅を突撃され、その様子は動画で配信されてしまった。その後も、マヤさんの自宅だけでなく、父親の名前や実家の住所、電話番号が「関わってはいけないリスト」として動画配信サイトで公開された。

自宅の敷地内に侵入されたり、自宅を見に来る人が出たりしたため、マヤさんは防犯カメラを設置。固定電話はいたずらで朝5時から鳴りっぱなしになり、電話番号を変更した。最寄りの警察署に相談に行ったが、門前払いだった。

そんな日々が続き、マヤさんは精神的に追い詰められ、不眠や呼吸困難に悩まされるようになった。2019年4月には一時意識障害におちいり、緊急搬送。「急性ストレス障害」と診断され、現在も通院中だ。

●「表現の自由とはまったく無関係な被害者への人格攻撃」

マヤさんは2019年4月に弁護士に相談。男性の住所は掲示板に書かれていたため、発信者情報開示請求はおこなわず、慰謝料や弁護士費用、防犯カメラなどの出費など約321万円を求めて、提訴した。

裁判所は、男性の行為について「プライバシー侵害性が強い情報で、表現の自由とはまったく無関係な被害者への人格攻撃、嫌がらせである」と指摘。

男性は答弁書で「和解はできない。原告の主張自体ねつ造されたもので、司法を悪用した遺憾と考えられる主張である(原文ママ)」などと反論したが、裁判所は「謝罪はまったくなく、慰謝料を支払う意向も示していない」「口頭弁論期日などにもなんの連絡もせず出頭せず、まったく反省の様子もない」などとして、男性に対し271万円の支払いを命じた。

●「悪気がなく無意識にやっているのではないか」

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