好きな本を読んで、仕事に役立つ「記憶力」と「思考力」を鍛える 木山泰嗣教授が語る「読書術」

弁護士ドットコムニュース / 2020年7月27日 10時1分

――専門的な本を読む時と一般的な本の読み方の違いはありますか。

「仕事ではないけれど、教養として読む時は一般的な本と力の入れ方は異なり、付箋をはったり、概念図を書き込んだりします。ただ、なるべく時間をかけたくないので本格的な読書ノートをつくることはしません。

新書は情報量が多いので、本の余白に概念図を書きビジュアル化します。また、用語を覚えたほうがいいと思うので、歩いている時に反復します。読んだことを全部覚えているか、講義を進めるように確認します。

相手に説明することはとても大事です。ある概念を理解した、勉強した、ということは、どんな年代の人にも何も見ないで分かりやすく説明できるということです。

私の場合は、説明できなかった部分はスマートフォンにメモをしておいて調べます。また、この手の読み方をする時は1冊で終わるともったいないので読み終わったら、同じ著者で同じジャンルの本や、違う著者の本をまとめて買って、一定期間は集中的に読んで整理します。そうすると特定の分野で共通する言葉や整理を確認できます」

●他者が侵入してくるスマホの情報と異なり、読書だと本の世界に浸れる

――メモやリサーチなどでスマートフォンはどう活用していますか。スマホが普及した今は、ネットニュースなどの「情報」を読むことで精いっぱいで読書まで至らないケースもあります。

「スマホはSNSも含めて、情報の宝庫なので、すきま時間にFacebookやツイッターそしてメールで届くメルマガなどを見ています。ただし、ネット情報と本は全く違うものです。本を読むのは1人の時間です。スマホは1人時間のようで、原典であるソース(情報源)をとりまく紹介記事やその反応コメントが目に入ることで他者が侵入してくる。SNSだと知らない人のコメントなど気になるものに飛んでしまう。他方、本は完結した世界で、自分から出ない限りは本の世界に浸ることができる。良質な本ほど読者を大事にしてくれます」

――新著には、お勧めの本がたくさん載っています。小説、ビジネス書でこれは読みやすいという本や著者を教えていただけますか。

「それほど小説を読まない人なら、ストーリーが明快なので東野圭吾氏がお勧めです。映像化された作品も多く、予想がつかないことを次から次へと見せることが得意な作家です。文体も余計なことは書かず簡文で、客観的描写に努めながらもストーリー展開が上手です。読書が苦手な人は、映画など映像化された作品を見てから小説を読んでもいいと思います。

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