「結婚という制度が大嫌い」 親友からの"衝撃の一言"が転機に…同性婚訴訟を支える鈴木朋絵弁護士

弁護士ドットコムニュース / 2020年9月17日 10時24分

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日本では、同性カップルの法律婚はいまだ認められていない。異性カップルと同じように結婚できる権利を求め、同性カップルらが2019年2月、全国で一斉提訴した。その同性婚訴訟を支えているのが、69人の弁護士が参加する一般社団法人「MARRIGE FOR ALL JAPAN 結婚の自由をすべての人に」(MFAJ)である。

そのメンバーの1人で、地方でLGBTやマイノリティの人たちを支えるための活動をしているのが、山口県在住の鈴木朋絵弁護士だ。東京で育ち、都内でも指折りの進学校として知られる私立女子校から東大法学部に進学、2003年には司法試験に合格した。

東京で順風満帆にみえる道をあゆんできた鈴木弁護士。ところが2005年、結婚式に招いた親友から「結婚という制度が大嫌い、結婚式には行けません」と言われた言葉に衝撃を受けた。鳩が豆鉄砲を食ったようにポカンしたという。

「本当は自分は友人に嫌われているのではないか」とも考えた。しかし、事情は違っていた。親友に「理解できるまで説明してほしい」とお願いしたところ、自分が同性愛者であることや、同性愛者には法律婚が認められていないために、異性愛者の結婚制度に対する憤りがあることを率直に話してくれた。

自分の無知ぶりにショックを受け、その後はLGBTの支援や同性婚制度を求める活動に関わるようになっていったという。結婚を機に山口県に移住し、地方ではいまだ「家制度」の名残が強く、性的マイノリティや女性は差別されやすいことを実感。鈴木弁護士は彼・彼女らを支えるために日々、奔走している。(弁護士ドットコムニュース・猪谷千香)

●マイノリティの生きづらさを知る

「当時はまだ同性カップルのことなんて、ほとんど誰も考えていませんでした。テレビでは男性の同性愛者を『ホモ』や『オカマ』などとネタにしていました。今でこそ反省していますが、私自身もそうしたネタで笑ってしまっていたと思います」

鈴木弁護士はもともと、差別や偏見に関心を持っていた。東大時代は、過労死事件で知られる川人博弁護士による「法と社会と人権」ゼミ(通称:川人ゼミ)に入り、女性の賃金差別や、障害者の刑事事件の模擬裁判を作るなどの活動をしていた。

奇しくも、同じゼミにいたのが、現・東大先端科学技術研究センター准教授の熊谷晋一郎さんだった。熊谷さんは脳性まひの障害があり、当事者研究でも知られている。

「熊谷くんの自宅は広くて、私たちの溜まり場になっていました。そこで模擬裁判の台本を作ったりしていたのですが、障害者の刑事事件を知ることで、障害者の方たちがどれだけ生きづらいか、知りました。

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