自転車事故の相手から「誠意を見せろ」とすごまれた・・・どう対応すればいいの?

弁護士ドットコムニュース / 2020年10月29日 10時30分

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交通事故の被害者から「誠意を見せろ」とすごまれて、とても怖くなった――。そんな相談が弁護士ドットコムに寄せられている。

自転車に乗っていた相談者は、歩行者と接触事故を起こした。相手のカバンの持ち手部分を破損させてしまったが、幸いにも身体のほうは特に問題なかった。

相談者によると、完全に「自分の過失」だったので、カバンの弁償だけでなく、今後身体に異変があれば、その治療費も支払うと説明した。

ところが、相手側は「そうじゃないだろ、誠意を見せろ。ものや治療費の金額だけじゃないだろ」とすごまれたという。

「すこしでも早く終わらせたい」。必要以上に威圧的な態度で、とても怖くなったので、相手の言い値のお金を支払ったそうだ。

こうした事故の際、相手から「誠意を見せろ」と言われたら、どのように対応するのがよいのだろうか。交通問題にくわしい平岡将人弁護士に聞いた。

●カバンの修理費などを支払う必要はあるが・・・

――そもそもカバンの弁償や治療費以外に支払う必要はあるでしょうか?

自転車に乗って、相手のカバンを破損させたならば、修理費の支払いあるいは賠償(ただし現在の価格評価)をしなくてはならないでしょう。

相手にケガがないのであれば、それ以上は支払う必要はありませんが、ケガをしているならば、さらに治療費・慰謝料などの賠償の必要があります。

――大切にしていた物を破損した場合にも慰謝料が発生しますか?

たしかに精神的苦痛が生じる可能性はあると思いますが、物損に関して、慰謝料は原則として認められないとするのが現在の賠償実務となります。

したがって、ケガをしていない以上、カバンの修理費または時価を超えて、慰謝料を払う必要はありません。

●賠償すべき責任のあるものはきちんと支払う「スタンス」

――「誠意を見せろ」と言われた場合、どう対応すればいいでしょうか?

今回のケースで、相手側は「誠意を見せろ。モノや治療費の金額だけじゃないだろ」と発言して、その後、お金を受け取っていますから、つまりは金を払えと要求していると理解できます。

この点、前述した通り、カバンの賠償以外は支払う必要がありませんので、カバンの賠償を超えたお金の要求であり、法的義務のない金員の支払いを要求されています。

したがって、今回のケースに限らず、「誠意を見せろ」と言われた場合の対応としては、「賠償すべき責任のあるものはきちんと支払います」というスタンスが正解です。

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