アンパンマンの「人形焼」を無許可で販売、形が崩れても「著作権侵害」になるの?

弁護士ドットコムニュース / 2020年11月2日 10時26分

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人気アニメ「それいけ!アンパンマン」のキャラクターをかたどった人形焼を無断販売したとして、岐阜県の露天商の男性とその妻、従業員、計4人が著作権法違反の疑いで書類送検された。

岐阜県警によると、男性らは今年6月16日正午ごろ、美濃加茂市の路上に駐車した移動販売トラックで、アンパンマンのイラストを造形した人形焼を著作権者の許諾を得ずに販売した疑いが持たれている。

県警の取り調べに、4人は「間違いありません」と容疑を認めており、「新型コロナの影響で仕事がなくなり、人気アニメのキャラクターの人形焼なら効率よく金儲けができると思った」などと話しているそうだ。

販売日時はSNSで告知して、15個入り500円、30個入り1000円で販売。4月末から約3カ月間で約360万円を売り上げた。ほかのアニメの人形焼もあったが、その著作権者からは告訴がなかったという。

【動画】アンパンマン人形焼、無許可販売の疑い(朝日新聞社)

●形も崩れてしまうが・・・

「アニメや漫画のキャラクターをかたどった人形焼を販売する行為が著作権侵害になるかは、少し微妙です。人形焼にしてしまうと、形も崩れてしまうので、『似て非なるもの』として、複製物にあたらない場合も多いと思われるからです」

このように述べるのは、著作権に詳しい桑野雄一郎弁護士だ。たしかに人形焼にしたら、原形をとどめていないこともありそうだ。

「ただし、アンパンマンは、描線もシンプルなキャラクターですから、人形焼にしても大きく崩れることはなく、複製物にあたる可能性は高いでしょう。複製物にあたれば、人形焼を作る行為は複製権、販売する行為は譲渡権の侵害となります」(桑野弁護士)

●ほかにも侵害のポイントがある

報道によると、露天商の男性らは移動販売用トラックにアンパンマンが描かれた広告を表示していたようだ。

「この広告を自分で製作していれば、複製権の侵害となります。さらに、彼らは人形焼をアンパンマンが描かれた包装袋に入れて販売していたようです。この包装袋も自分で製作していれば、複製権の侵害となります。また、人形焼をこの包装袋に入れて販売した行為は譲渡権の侵害となります。

今回は、このように人形焼の販売だけではなく、それに伴ってさまざまな著作権侵害行為がおこなわれていたようです。岐阜県警がどの部分をとらえて立件したのかは報道からはわかりません」(桑野弁護士)

●金型が製作・流出した経緯の解明を

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