「格安タクシー」が消える!? なぜタクシー業界の「規制強化」が決まったのか?

弁護士ドットコムニュース / 2014年2月15日 14時29分

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公共の乗り物としてタクシーを日々利用している人にとっては、決して見過ごせない法律が1月下旬、施行された。タクシー会社間の競争が厳しい地域で、運賃規制や参入規制を強化するという内容だ。

国土交通省が、対象地域ごとに運賃幅を決めて、その幅の下限を割り込んだ運賃を採用している業者には変更を命じる。つまり、その地域のタクシー業者は、この運賃幅の中でしか、運賃を設定できないというわけだ。たとえば、大阪市などで広まっていた初乗り500円の「ワンコインタクシー」も、値上げを迫られることになるという。

こうした運賃規制に加え、新規参入に対する規制も強化される。新しく参入する業者と既存業者による台数増加が一律で禁止され、国が台数削減を命令する仕組みもできた。4月の消費税率引き上げにともなって、タクシー運賃も値上がりが見込まれるだけに、利用者にとっては負担増のダブルパンチとなりそうだ。

ところで、自由な経済活動が原則の日本で、なぜタクシー運賃に対しては国が「介入」するのだろうか。規制強化が導入された背景や内容、その問題点について、独占禁止法にくわしい籔内俊輔弁護士に聞いた。

●国の介入が認められているのは「公共性」が高いから

「たしかに日本は市場経済を原則とする国です。しかし、電気、ガスなどのインフラ事業や電車、バスなどの公共交通の事業等については、その事業に関する特別な法律によって、料金設定や新規参入が規制されている場合があります。

そうした業種では原則として、それぞれの事業法で自由競争が認められている範囲でのみ競争が可能です。タクシーも、公共性の高い乗り物として、道路運送法などの法律で規制がかけられているのです」

なぜいま、規制強化なのだろうか?

「背景には、2000年の『小泉規制緩和』があります。

実はそれ以前、タクシーは原則的に『同一地域・同一運賃』という当局の法運用があり、価格競争が起きにくい状況にありました。また、新規参入についても規制が厳しい状況が続いていました。しかし、小泉政権による規制緩和の結果、新規参入が増えて価格競争が起き、廉価な運賃のタクシーが登場するようになりました。

一方で、活発な競争のしわ寄せは、歩合制で働くタクシー運転手にも及びます。その後は徐々に、タクシー運転手の労働環境悪化、ひいては安全な旅客運送が困難になるおそれを指摘する声が大きくなってきました。

これが、今回の規制再強化に至る流れです」

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