「うるせんじゃ」と突然ブチギレ、1日中シカト…同僚の「モラハラ」に限界!
弁護士ドットコムニュース / 2020年11月16日 9時56分

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「会社で年下の同僚に半年以上モラハラを受けています」。弁護士ドットコムにこのような相談が寄せられている。
相談者と同僚は同じ部署で働いている。しかし、同僚は相談者とまったく口をきかず、出社・退社時の挨拶もしてくれないという。
ある日、相談者が同僚の後ろを通ると、同僚に「うるせんじゃ」などと怒鳴られた。同僚はその後、上司などから「(相談者に)謝れ」などと指導を受けたが、いつまで経っても謝罪はなく、相談者に対するモラハラは続いているという。
このような職場モラハラには、どのように立ち向かえばよいのか。村松由紀子弁護士に聞いた。
●そもそもモラハラとは?——同僚の行為は、法的に問題ないのでしょうか
厚生労働省の用語解説によると、モラハラは「言葉や態度、身振りや文書などによって、働く人間の人格や尊厳を傷つけたり、肉体的、精神的に傷を負わせて、その人間が職場を辞めざるを得ない状況に追い込んだり、職場の雰囲気を悪くさせることをいう」とされています。
「うるせんじゃ」などと怒鳴ることはもちろん、同じ部署で働く同僚にまったく口をきかない、挨拶もしない、という行為は、その態度により相手を精神的に傷つけ、職場の雰囲気を悪くさせるものですので、モラハラといってよいでしょう。
ただ、モラハラにあたる行為にも程度差があり、そのすべてが法的に責任を問うことができるレベルにあるわけではありません。
——どのようなものであれば、法的責任を問えるのでしょうか
意味なく怒鳴る行為は、金額はわずかですが、怒鳴られたことによって被った精神的苦痛について、損害賠償請求することが可能です。
一方、挨拶や会話は、労働者が一般的にこれらを行う法的義務までを負っているとはいえないため、残念ながら直ちに法的な責任を問うことはできないと考えます。
●会社は改善する努力義務がある——会社は同僚が相談者に挨拶をせず口をきかないことに対しては、なんら注意をしていないようです。このような会社の対応に問題はないのでしょうか
使用者は、労働者の安全に配慮する義務を負い、その付随義務として、良好な職場環境を提供・維持すべき義務(職場環境配慮義務)を負っているため、モラハラに対しては、何らかの改善努力をすべき義務があります。
会社が事実を知りながら対処をしないことは、職場環境配慮義務として問題があるものといえます。ただ、会社は同僚が怒鳴ったときには指導をしたようですので、何ら指導をする気がないのではなく、本人の被っている精神的苦痛に対する認識が乏しい可能性があります。
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