選択的夫婦別姓「賛成7割」、高齢男性に根強い「他の夫婦も同姓がいい」という価値観

弁護士ドットコムニュース / 2020年11月20日 11時24分

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選択的夫婦別姓制度に賛成する人は70.6%——。早稲田大学の研究室と市民団体による合同調査の結果が11月18日、早稲田大学で発表された。

選択的夫婦別姓をめぐっては1996年、法務相の諮問機関である法制審議会が制度導入を提言。法務省は法案を準備したが、自民党の反対にあい、国会提出は見送られた。選択的夫婦別姓を求める人たちは裁判を起こしたが、2015年に最高裁は夫婦を同性とする規定は「合憲」という判断を下した。

その後、選択的夫婦別姓を求める人たちが何度も国を相手取って提訴。現在も、4つの違憲訴訟が最高裁に上告されている。また、地方議会でも国に対して制度導入を求める趣旨の意見書は157件、可決してる。

それでも、なかなか実現しない選択的夫婦別姓制度。調査から浮かび上がった「反対」の背景とは?(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)

●選択的夫婦別姓訴訟の弁護士が憤った理由

2015年の夫婦別姓訴訟の流れをくむ第二次夫婦別姓訴訟の判決が2020年10月、東京高裁であった。選択的夫婦別姓訴訟弁護団では、裁判の流れや判決について、少しでも前進したところを指摘する姿勢を常にとっている。

ところが、その日の会見で、同弁護団事務局長、野口敏彦弁護士はめずらしく憤りをあらわにした。

理由は、判決の前日にTBS系の情報ワイドショー番組『グッとラック!』で放送された元衆院議員の亀井静香氏のインタビューだった。

●亀井静香氏「俺がまともなことを言ったからつぶれた」

「その中で、亀井さんは『選択的夫婦別姓は、俺がまともなことを言ったからつぶれたんだよ』と言っていました」

民主党政権下だった2010年、民法改正法案が提出されようとしたが、連立与党の国民新党代表で内閣に加わっていた亀井氏が反対、実現しなかった。

「その理由について、『伝統文化というか、生活文化だね。家の玄関にアパートみたいに夫婦別々の表札をかけなきゃいけない、子どもが父ちゃんの名前を名乗るか、母ちゃんの名前を名乗るか、子ども同士で名前が違っちゃう。あえてそんな事をする必要はないよね』とも言っていました。

これだけのために、どれだけの人が結婚できず、子どもを産む選択肢を放棄せざるをえず、幸せになれなかったのか。これから国会で議論が進むと思いますが、この点を本当に肝に命じていただきたい。

日本の憲法は個人を尊重しています。しかし、亀井さんや一部の人たちの考え方は、家族、あるいは国家を個人よりも上位のものとしています。一体、なにを守ろうとしているのか、そこを真剣に考えてほしいです」

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