海賊版に誘導「リーチサイト」の運営者、初摘発…一定の効果期待も「巧妙化」する手口

弁護士ドットコムニュース / 2020年11月27日 10時26分

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インターネット上にある海賊版アダルトビデオ(AV)の情報をまとめて、利用者を誘導したとして、いわゆる「リーチサイト」を運営していた40代男性2人が11月18日、著作権法違反などの疑いで京都府警に逮捕された。

府警よると、2人は今年10月、管理・運営するウェブサイト「俺の嫁チャンネル」で、海賊版であることを知りながら、ネット上で公開されたAV3作品の動画ファイルの情報をまとめて、利用者を誘導した疑いがある。

また、2人は共謀のうえ、昨年11月、AV出演者の顔をすげかえた動画ファイル(フェイクポルノ)を同サイトで公開した名誉毀損の疑いもある。

リーチサイト規制が盛り込まれた改正著作権法が今年10月に施行されて、リーチサイトの運営者が摘発されるのは全国で初めてということだ。今回の摘発について、著作権にくわしい福井健策弁護士に聞いた。

●運営者などに刑事罰や民事上の損害賠償責任などを負わせている

――そもそも「リーチサイト」はどんな規制がされているのか?

リーチサイトまたはリーチアプリとは、典型的には、海賊版のマンガやアニメのファイルへの「リンク集」を言います。

ことし10月から施行された改正著作権法では、リーチサイト(リーチアプリ)を「公衆を侵害コンテンツに殊更に誘導する」または「主に公衆による侵害コンテンツの利用に用いられる」サイト・アプリと定義して、その運営者やリンク提供者に対して、刑事罰や民事上の損害賠償責任などを負わせています。

本来、リンクとは、相手先のアドレスを教えるだけの行為です。これまでは著作権侵害にあたらないと考えられてきましたが、海賊版被害の高まりから、悪質なサイトなどへの誘導行為に限って規制が導入されました。

ただ、正当な利用が委縮しないよう、刑事罰は故意犯に限り、また被害者の告訴がないと起訴・処罰できない「親告罪」とするなど、手当てがされています。

――海賊版対策としてどれくらい効果があるか?

現在、悪質な海賊版ファイルの多くは、責任追及の難しい海外のサーバーに、徹底的に身元を隠した運営グループによってアップロードされているケースが多く、責任追及は時に非常に困難です。

リーチサイト(リーチアプリ)は、そうしたファイルへの確信犯的なリンク集ですが、昨年末には海賊版サイトのアクセス上位10サイトのうち7サイトまでがリーチサイト型だったというデータもあります。リーチサイト等は、海賊版のまん延に大きな役割を果たしているといえます。

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