会田誠さんらの講義は「セクハラ」 学校法人に賠償命令…受講女性「画期的な判決だ」

弁護士ドットコムニュース / 2020年12月25日 19時50分

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芸術家・会田誠さんらの講義内容は「セクハラ」にあたる――。

京都造形芸術大(現・京都芸術大)の公開講座を受けたところ、ゲスト講師からわいせつ性・性暴力性のある作品を見せられて、精神的苦痛を負ったとして、受講した女性が学校法人・瓜生山学園を相手取り、慰謝料など約333万円をもとめた訴訟。

東京地裁の伊藤繁裁判長は12月4日、講義内容を事前に告知する義務があったのに怠ったとして、学校法人側に約35万円の支払いを命じた。原告、被告ともに控訴しなかったことから、すでに判決は確定している。

原告の大原直美さん(41)は12月25日、都内で会見を開き、「当方の主張が採用されたことをうれしく思います」「評価が難しいハラスメントの問題を『その場にいた人のみによる多数決』で判断しなかった点で、画期的な判決だと思います」とコメントした。

●「人はなぜヌードを描くのか、見たいのか」という公開講座だった

判決などによると、大原さんは2018年4月から6月にかけて、都内にある京都造形芸術大・藝術学舎(当時)で開かれた社会人向けの公開講座「人はなぜヌードを描くのか、見たいのか」を受講した。

その講座紹介には「ヌードを通して、芸術作品の見方を見につける」(原文ママ)などという記載があった。

同大学・通信教育部の卒業生で、当時美術モデルだった大原さんは、大学再入学を検討していた。そして、「美術モデルという仕事に役立てたい」と考えて、講座に申し込み、全5回すべての講義を受けた。

●急性ストレス障害の診断を受けた

だが、芸術家の会田誠さんがゲスト講師を担当した第3回(5月15日)と、写真家の鷹野隆大さんがゲスト講師を担当した第5回(6月12日)の講義は、彼女の予想に反するような内容だった。

会田さんは講義の中で、自分の作品「犬」シリーズ(四肢を切断された女性が犬の格好をしている絵)などをスクリーンに投影した。さらに作品解説で、自慰行為について発言するなどした。

大原さんはすぐに大学ハラスメント相談窓口に「セクハラがあった」と苦情を申し立てた。その後、病院で急性ストレス障害(適応障害)の診断を受けて、大学側に残りの講義内容にセクハラがないよう配慮をもとめた。

●講義内容でセクハラを受けたとして、学校法人を提訴した

ところが、ゲスト講師の写真家、鷹野隆大さんはその後の講義で、全裸の男性や勃起した陰茎の写真をスクリーンに投影するなどした。

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