「妻と別れてキミと一緒になる」 不倫男に騙された女性、それでも「復讐」できないワケ
弁護士ドットコムニュース / 2021年1月1日 10時3分

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不倫男性の常套句「妻とは離婚する」。その言葉を信じて不倫にどっぷり浸かっている女性は珍しくありません。しかし、最終的に、男性が妻を選ぶというケースも少なくないようです。
弁護士ドットコムにも「私のことが奥さんにバレたら、あっさり捨てられました。不仲だと言っていたのに…」「奥さんとは別居しているはずが、しっかり同居していました」といった相談が数多く寄せられています。
中には、「『妻と離婚してキミと一緒になる』と何度も告げてくる彼を信じて、彼の要望する場所へ引っ越したのに、それから1カ月もしないうちに『関係を終わらせたい』と言われました。引っ越し先は彼との関係以外では特にメリットのない場所。騙された私も悪いですが、この状況はとても許せません」というものもありました。
女性たちは「騙されたのだから、せめて慰謝料を請求したい」と言いますが、はたして法的に認められるのでしょうか。濵門俊也弁護士に聞きました。
●請求は認められず、逆に慰謝料請求される可能性が…——「騙された」という気持ちはわからなくもありませんが、慰謝料を請求できるのでしょうか。
慰謝料を請求しても、裁判所は認めてくれないでしょう。むしろ、相談者の女性は慰謝料を「請求する」立場ではなく、「請求される」立場です。
——なぜでしょうか。
不倫関係で、女性が相手の男性に慰謝料を請求できるのは、男性が妻子があることを徹底的に隠したケースです。
たとえば、女性が相手を独身男性と認識して、通常のカップルと同じように交際した場合です。そして、女性に「結婚してほしい」などとささやき、女性も、当然その男性は独身であると信じ、「結婚してほしい」という言葉を受け入れたとします。
このような場合には、「婚約」の成立が認められる可能性もあります。そのため、男性に妻子がいることが発覚した際には、女性から男性に対する慰謝料の請求が認められる可能性があります。
——しかし、今回のケースは違う、と。
今回の相談者は、相手が婚姻状態にあることを認識していたわけです。「相手が妻子持ちとわかっていた」とのことですから、不倫関係と認識したうえで、自らの意思で関係を続けていたことになります。
仮に、相手の男性から「離婚するかも」「離婚したら一緒になってくれる?」などの甘言があったとしても、不倫関係との認識があった以上、婚約の成立が認められるとは到底思えません。したがって、相談者からの慰謝料の請求は認められないでしょう。
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