コンビニ問題、行政圧力だけでは変わらない? フランチャイズ法で「共存共栄を」 木村義和氏

弁護士ドットコムニュース / 2021年1月4日 10時22分

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現代日本において隆盛を極める、フランチャイズ・ビジネス。飲食、教育、さまざまある中でも、人々の生活になくてはならないまでに成長し、「社会インフラ」とまで呼ばれるようになったのがコンビニだ。

ところが、24時間営業や無断発注など、2019年にコンビニビジネス特有の問題が次々に炸裂。経済産業省や公正取引委員会から改善を迫られている。

フランチャイズ問題にくわしい愛知大学法学部准教授の木村義和氏は、「業界が変わろうとしている姿勢はみえる」としつつ、行政からのアプローチだけでは不十分という立場だ。

木村氏はこのほど上梓した『コンビニの闇』(ワニブックスPLUS新書)で、海外のような「フランチャイズ法」の必要性を指摘している。海外の状況などを聞いた。

●小さな加盟店と巨大な本部、圧倒的な力の差が生んだ「利益相反」

木村氏はコンビニの問題の多くが、「本部と加盟店の利益相反」から生まれていると説明する。

たとえば、「コンビニ会計」という独特の仕組みがある。本部と加盟店とで利益配分する際に、弁当類の廃棄分は原価に含まないというものだ(本部がわずかに負担はする)。

売れた分でしか考えないから、本部は欲しい商品がない「機会ロス」を減らすため、加盟店に多くの発注を求めがちだ。一方で加盟店にとっては、売り上げが増えても、廃棄が多ければ、利益にならない。

本来なら加盟店が儲かることが本部の利益となる「win-winの関係」が望ましいはずだが、実際には微妙なズレが生じている。

こうした仕組みもコンビニの拡大局面では、合理的だったのだろうが、今となっては店舗数の増加や人件費の高騰などで疲弊した一部加盟店の不満につながっている。

●フランチャイズのスキームそのものには「素晴らしい可能性」

ただし、こうした条件と引き換えに、店舗側は10兆円産業へと成長したコンビニ経営のコツや、CMで話題の独自ブランド商品を独占的に仕入れる事ができる。そのうえ経営やマーケティングの経験は、店を開く段階では必須でない。手取り足取り教えてもらえる。

「自分の店を持つ夢を抱えた、脱サラの一家。これがコンビニのオーナーに多い特徴と言われています。そのような人たちが、最新の店舗を構えて営業ができたのがコンビニの強み。

コンビニの発展は、本部のみならず、加盟店や従業員、更には消費者への利益にもなったからこそ、ここまで大きく成長してこれた。ですが今は、加盟店が疲弊してしまっているのです」

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