「政府も野党も何してたんだ」 再び発令された緊急事態宣言に倉持麟太郎弁護士が警鐘

弁護士ドットコムニュース / 2021年1月8日 11時39分

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新型コロナウイルス感染拡大に伴い、新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)に基づく緊急事態宣言が1月7日、発令された。昨年4月の発令以来2度目のことだ。

対象の地域は、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県で、期間は2月7日までの1カ月。飲食店を中心に営業時間を20時までとするよう要請するとともに、20時以降の不要不急の外出の自粛徹底を呼びかける。

要請に応じない飲食店については、店名を公表できるように政令を改正する方向で動いている。一方、学校の一斉休校は要請しない方針だ。

政府はさらに、コロナ対策として、より実効的な措置をとれるようにするため、特措法の改正を目指している。改正内容として、休業要請などに応じた事業者への財政的な支援や、要請に応じない事業者への罰則の規定などを検討しているとされている。

まだ、政府と各政党が協議している段階だが、報道によると、法的拘束力のある「命令」を事業者に出せるようにして、緊急事態宣言時の休業命令違反については「50万円以下の過料」とする政府原案もあるようだ。

しかし、こうした政府の動きに対して、懸念を示す声も上がっている。有志の弁護士やジャーナリストでつくるグループは1月6日、緊急事態宣言に慎重な対応を求める声明を発表した。

そのメンバーである倉持麟太郎弁護士は「自粛要請するなら、責任の主体が国であることを明らかにするためにも、補償とともに法改正で実施すべきだ。このままでは事実上の強制になりかねない」と危機感を示す。ふたたび緊急事態宣言が発令されたその日、倉持弁護士にインタビューした。(編集部・若柳拓志)

●「市民同士の相互監視と同調圧力で自粛を実現しようとしている」

——政府は、要請に応じない飲食店の店名を公表できるよう、政令を改正する方向で動いています。

政府は、あくまで要請によって自粛を実現しようとしています。強制的な措置であればそれに伴う責任の所在も明確ですが、要請だと「最終的に自粛を判断したのは店側」になるなど、責任の主体があいまいになります。

要請は、法学上「行政指導」にあたり、どこまでいっても「強制」ではありません。従うかどうかはあくまでも任意で、従わなくても違法ではありません。強制ではないのだから仮に従わなくてもペナルティは軽い、というのが法令の基本的な構造です。

店名の公表というのは、営業停止などに比べ、本来、さほど強くないペナルティです。

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