逮捕、服役後の不安…前科があると「子どもに迷惑をかける?」「海外渡航はできない?」

弁護士ドットコムニュース / 2021年1月18日 10時18分

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「前科があり、刑務所に服役していた過去があります。就職や結婚に影響が出るのではないかと不安です」。弁護士ドットコムには、「前科」に関する相談が複数寄せられています。

当事者は、就職、結婚、海外に行くことなどに不安を抱えているようです。たとえば、以下のような相談が寄せられています。

・「窃盗の前科があります。就職活動の時、履歴書に前科を書かないとダメでしょうか。入社後にバレたら解雇されますか?」

・「10年位前に懲役4年6月の判決を受け、服役しました。結婚を考えている人がいるのですが、入籍した場合、相手方の家族や親戚に迷惑をかけることはありますか?」

・「女性のスカートの中を盗撮し、逮捕されました。前科がつくと海外に行けなくなるのは本当ですか?」

また、当事者だけではなく、その家族からも「夫に前科があることで子どもに影響が出ないか心配」、「親族に前科があるので、就職や結婚ができないのではないか」など不安の声が上がっています。

前科がついた場合、就職や結婚などにおいて不利益を受けることはあるのでしょうか。村木 亨輔弁護士の解説をお届けします。

●「自己申告しなければ不利に働くことは通常ない」

ーーそもそも、どのような場合に「前科」がつくのでしょうか。

裁判で有罪判決が出て刑を言い渡されると、前科がつきます。前科と似た概念として「前歴」というものがあります。逮捕されたけれども起訴されなかった場合には、前科ではなく前歴が残ります。

法に触れる行為をしたからといって、必ず前科がつくわけではありません。たとえば、スピード違反をして交通反則金を支払うに留まった場合や、万引きをして注意されるに留まった場合などには前科がつかない可能性もあります。

ーー前科があるか否かという情報は誰にでも分かってしまうのでしょうか。

前科の情報は、警察庁・検察庁・本籍地の市区町村で厳重に管理されています。そのため、簡単に他人の前科情報を取得できるわけではありません。よって、原則として、自己申告しなければ相手方には分かりませんので、就職や結婚で不利に働くことは通常ないでしょう。

●前科があることを隠した場合はどうなる?

ーー実際に前科がある人たちからは「前科を隠して結婚した場合、バレたら離婚されるのではないか」という声もありますが、いかがでしょう。

必ずしもそうとは言えません。

裁判で離婚を求めていく際に必要とされる事由として、法律では5つの規定が挙げられています。前科があることは、その中の「婚姻関係を継続し難い重大な事由」に関することと考えられます。

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