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レジの金額が合わず「弁償しろ」と求められた! バイトが返金する義務は?

弁護士ドットコムニュース / 2021年3月24日 7時11分

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アルバイトにミスの弁償を求めたり、商品の買い取りを強制するなどの「ブラックバイト」が問題視されています。弁護士ドットコムには、アルバイト先でのトラブルに関する相談が多数寄せられています。

コンビニでアルバイトをしている女性は、オーナーから「レジの金額が合わない時は、弁償しなければならない」と聞き、従う必要があるのかと疑問に思っています。

また別の女性からは、息子が職場で商品の買い取りを強制されたという相談も。「賞味期限が同日にきれるカツサンドを20個ノルマで買ってきました。1個800円する品になります。クリスマスにはシューアイス51個入った物2000円相当する物を20個買うよう強制されました」。

アルバイト先でミスをして弁償を求められたり、商品の弁償や買い取りを強制された場合に、応じる必要はあるのでしょうか。大久保修一弁護士の解説をお届けします。

●うっかりミスで損害発生した場合

ーーうっかりミスをして弁償を求められた場合は、応じなければならないのでしょうか。

そもそも、働くにあたって、通常求められる程度に注意を払っていた場合には、損害が発生したとしても、損害賠償請求の要件である過失がないため、損害賠償請求は認められません。

「レジの金額が合わなかった」「食器を割ってしまった」といったトラブルの原因が、仮にアルバイト従業員のミスにある場合であっても、当然にアルバイト先からの弁償に応じる必要があるわけではありません。

人の注意力には限界があり、完全にミスをなくすことはできません。使用者は労働者がミスで損害を発生させるリスクについて承知した上で経営をすべきですし、労働者を働かせることで利益を上げているわけですから、事業において生じた損害は、原則として利益を受ける使用者が負担すべきものと考えられます。

このようなことを踏まえると、労働者のささいな不注意(軽過失)によって損害が発生したとしても、それが日常的に(一定の確率で)発生するような性質のものである場合には、損害賠償請求は認められないと考えるべきでしょう。

裁判でも、使用者が、労働者に対して、損害賠償を請求することができるのは、労働者が故意(わざと)であったり、重大な過失(ほとんどわざとに近いようなミス)によって損害を発生させた場合に限られる傾向にあります。

会社からの損害賠償請求が認められなかったケースとしては、エーディーディー事件(大阪高判平成24年7月27日労判1062号63頁、京都地判平成23年10月31日労判1041号49頁)が参考になります。

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