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非力な40代女性、自転車ロックせずに「有料駐輪場」を0円利用…仕方ないで済むの?

弁護士ドットコムニュース / 2021年3月28日 9時29分

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手軽な移動手段として欠かせない自転車。通勤・通学や買い物などで、駐輪場を利用する人は少なくありません。都内在住でIT企業に勤めるJ子さん(40代)もそんな一人です。

J子さんは勤務先まで自転車で通っており、会社近くにある「有料」「無人」の駐輪場を頻繁に利用していますが、「自転車ラックにうまくハマらない」と悩んでいます。

その駐輪場は、自転車の前輪を自転車ラックの奥まで入れるとロックがかかり、ロックを解除するために規定の料金を払う仕組みになっています(2時間までは無料)。

「ロック部分が硬くて、私の力では自転車を押しても前輪がロックされるところまで入らないことがあるんです。仕事が終わるまで駐輪するので、2時間超えて利用しています。ちゃんと料金を払わなければいけないのですが…」(J子さん)

結局、ロックされないままの状態で2時間超えて利用してしまうことがあるようです。J子さんは「ちゃんと料金を払う気はあります。ロック部分が硬いラックがいけないんです」と語気を強めますが、料金を払わずに利用していることは気になっているようです。

駐輪場のロック部分に入らないからといって、そのまま利用してもいいのでしょうか。あるいは、J子さんが何か法的に責任を問われることはあるのでしょうか。清水俊弁護士に聞きました。

●「窃盗罪」や「詐欺罪」は成立しない

——駐輪場のロック部分にタイヤが入らないまま利用したら、やはりマズいですよね?

基本的には民事責任の問題が生じます。

無人駐輪場を利用する場合でも、民法上の「契約」は成立します。駐輪場側は、駐輪スペースを提供する義務を負い、利用者は、利用時間に応じた駐車料金を支払う義務を負います。

その際、利用者がロック部分に自転車を入れることが契約の条件、あるいは契約成立のための事実行為だと考えられます。

今回の場合、自転車をロック部分に入れられない以上、駐輪場の利用契約は成立しません。

にもかかわらず、駐輪スペースを無断利用してその利用料金の支払いを免れることは、民法上の不当利得あるいは不法行為に該当します。少なくとも、無断で利用した時間の駐輪料金相当額の支払い義務を負います。

——刑事責任についてはどうでしょうか。駐輪サービスという利益をごまかして奪っているようにも思うのですが…

窃盗罪は「有形のもの」(財物)を盗んだ場合に成立しますが、サービスのような「無形のもの」(利益)については、刑法上処罰する規定がありません。したがって、今回のように、お金を払わずに駐輪スペースを利用しても、窃盗罪は成立しません。

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