土屋アンナさん「舞台降板訴訟」 裁判所が提案した「和解」って、どんな制度?

弁護士ドットコムニュース / 2014年3月24日 17時35分

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女優の土屋アンナさんの主演舞台『誓い〜奇跡のシンガー』が昨年夏、原案をめぐるゴタゴタをきっかけに公演中止となった騒動が後を引いている。舞台制作者である演出家の甲斐智陽さんは、土屋さんが一方的に降板したとして、3000万円の損害賠償を求めて土屋さんを提訴。法廷での争いが続いている。

報道によると、3月上旬の第3回口頭弁論で、裁判長は「原点に戻り、話し合いをもつことはできないのか」と問いかけ、「和解」を提案した。しかし甲斐さんは閉廷後、和解勧告について「話し合いは望むところだけど、土屋が謝罪することが条件」「金額もビタ一文まけられない」と発言したという。

どうやらこの裁判では、和解がすぐに成立するというわけではなさそうだ。そもそも、訴訟における「和解」とは、どのような制度なのだろうか。また、どういった場合に、和解は成立するのだろうか。好川久治弁護士に聞いた。

●「和解調書」は判決と同様の効力を持つ

「『訴訟における和解』は、係争中の裁判の途中に、紛争解決を目的として、原告と被告の双方が互いに譲歩をして、訴訟のまな板に載った権利義務に関する一定の合意をしたうえで、裁判を終了させる訴訟上の行為です」

好川弁護士はこう説明する。裁判の当事者がそれぞれ譲歩したうえで「一定の合意」をするわけだが、「訴訟上の行為」というのがポイントだ。

「『訴訟における和解』の特徴は、その内容が裁判記録である『和解調書』に記載され、確定判決と同様の効力を有することです(民事訴訟法267条)」

この場合の「確定判決と同様の効力」とは、どういうことだろうか。

「たとえば、『訴訟における和解』で金銭の支払いなど財産上の給付を約束した場合、義務者が約束を果たさなければ、和解調書にもとづいて強制執行をすることができます(民事執行法22条7号)。

それが金銭の支払いを約束した和解なら、義務者の財産に対する差し押さえが可能となりますし、建物の明け渡しや動産の引き渡しを約束した和解なら、執行官に申立てをして強制的に明け渡しや引き渡しを実行してもらうことが可能です。

また、不動産等の登記や登録を約束した和解なら、義務者の協力を得なくても和解調書をもって登記や登録が可能となります」

●裁判所はいつでも「和解勧告」ができる

裁判中、どんなタイミングで「和解」になるのだろうか。

「裁判所は、訴訟がいかなる段階にあっても、いつでも当事者に『和解』を勧告することができます(民事訴訟法89条)。いつ勧告するかは、事案の内容や裁判での争点整理の進展具合、当事者の意向などに左右されます。

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