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「あとは自民の問題。党議拘束外して議論を」選択的夫婦別姓の司法判断、犬伏・慶大名誉教授に聞く

弁護士ドットコムニュース / 2021年7月11日 9時23分

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夫婦同姓を定めた民法などの規定は、憲法に違反しないと判断した6月23日の最高裁大法廷決定。違憲だとした裁判官は2015年の判断時よりも1人減って4人だった(宮崎裕子、宇賀克也、三浦守、草野耕一の各裁判官)。

今年1月に千人以上の賛同者を得て発表された「法学者・法曹による選択的夫婦別姓早期実現共同声明 」の呼びかけ人の1人で、慶應義塾大学名誉教授(民法・家族法)の犬伏由子さんは、「全くの期待外れ。ただ、少数意見は予想以上に踏み込んだ判断を示してくれた」と話す。決定をどう受け止めたか聞いた。(ライター・山口栄二)

●「ハードルが高い」とは思っていたが…

――今回の最高裁決定について、事前に、どのような内容になると予想されていましたか。

「合憲と判断した2015年の大法廷判決の判例変更ができるかと言えば、解釈の誤りや事情の変更が必要だったかと考えるとなかなかハードルが高いとは思っていました。

また、裁判長の大谷直人長官が、2015年大法廷判決の際に合憲の多数意見に加わっていたこともあります。

その意味で前回同様、合憲という判断になるかもしれないと予想しないわけではなかったのですが、違憲判断を示す裁判官がもっと多いことを期待はしていました」

――今回の最高裁決定を読んで、どのような印象をお持ちになりましたか。

「2015年大法廷判決と同様、全くの期待外れに終わったと思いました。ただ、少数意見では、宮崎裕子・宇賀克也裁判官の反対意見や三浦守裁判官の意見などは予想以上に踏み込んだ判断を示してくれたと思いました」

●動かない国会、判断しない最高裁

――2015年大法廷判決と同様、この種の制度のあり方は、「国会で論ぜられ、判断されるべき事柄」と述べていますが、これをどのように評価されますか。

「2015年判決で、ボールを国会に投げたにもかかわらず、国会はこの問題に関して実質的に審議に入りませんでした。それにもかかわらず、もう一度国会に投げるのはなぜか。本当に国会での議論を期待しているとは思えませんね。

今回の決定では、夫婦の氏についてどのような制度を採るのが立法政策として相当かという問題と、夫婦同姓を定める現行法の規定が憲法に違反するかどうかという司法審査の問題は別次元の問題だと述べています。

しかし、自分たちが厳しい司法判断を示さない限り国会が動かないことは、過去の非嫡出子相続差別規定や女性の再婚禁止期間規定の違憲判決の事例を見て十分わかっているではないでしょうか」

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