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薬物とアルコールにおぼれ、警察に「自分を止めて」と駆け込んだ 精神科に48回入院、服役経験を語る【上半期セレクト】

弁護士ドットコムニュース / 2021年9月13日 9時47分

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薬物・アルコール依存症に苦しみ、精神科病院に48回入退院を繰り返し、刑務所に3年服役したものの、回復の道を歩み続けている男性がいる。

アルコール・薬物・ギャンブル依存症の回復支援をおこなう「リカバリハウスいちご」(大阪府大阪市)で生活支援員として働く渡邊洋次郎さん(45)だ。刑務所を出所して12年6カ月、薬物を使っていない。酒をやめてからは12年5カ月になる(2021年8月21日時点)。

2019年11月に壮絶な半生を綴った『下手くそやけどなんとか生きてるねん。――薬物・アルコール依存症からのリカバリー』(現代書館)を出版。大学などで体験談を語り、啓蒙活動もおこなっている。

「依存症者」「刑務所服役者」だから「怖い人」などと決めつけるのではなく、「その人自身を知ってほしい」と語る渡邊さん。彼のインタビュー記事(2021年3月14日公開)を再び掲載する。 (編集部・吉田緑)

●シンナー、非行、自傷行為も…子どものころから「生きづらさ」

大阪府生まれの渡邊さんは、子どものころから「生きづらさ」を抱えていたという。

小学生のころから勉強についていくことができず、運動も得意ではなかった。友人関係もうまくいかず、家出をしたこともある。まわりの関心を集めたい一心で、人がしない不潔なことをして「汚ねぇ!」などと言われることで得意になることもあった。

初めてシンナーを吸ったのは、中学2年のとき。一緒に遊んでいた不良仲間に強引に誘われたことがきっかけだ。悪さをしていると「すごいなぁ!」と人が集まってくるため、まわりに認めてもらえた気がした。シンナー以外の非行にも走るようになり、警察に逮捕されたこともあった。

中学を卒業するころ、自分の腕にタバコの火をつけて焼くなどの自傷行為を繰り返すようになった。同級生の進学や就職が決まっていく中、先のことが何も決まっておらず、自分だけが取り残されていく孤独感を埋めようとした。

卒業後もシンナーをやめられず、窃盗などの犯罪を繰り返す日々が続いた。少年鑑別所には4回入所し、少年院にも入った。父親は少年院送致される前にがんで亡くなった。

●自分を受け入れていないのは「自分」だった

少年院を退院してから約半年後。18歳になった渡邊さんは、周囲で吸っている人をみて、半年間やめていたシンナーに再び手を出すようになった。

ナンパした女性に「ホストが似合う」と言われたことをきっかけに水商売の仕事を開始。シンナーだけではなく、アルコールもやめられなくなった。お金もないため、万引きを繰り返す生活を送るようになった。

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