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裁判所のPC電源使えず、弁護士が「違憲だ」と申し立て 処分は適法だった?

弁護士ドットコムニュース / 2021年10月7日 16時55分

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横浜地裁で進行中の刑事事件で、裁判長から法廷内の電源は「国の電気」だとして使用禁止を命じられた弁護士が、「刑事被告人が弁護人の援助を受ける権利を侵害する」として、東京高裁に抗告を申し立てた。

法廷での電気使用を求めているのは、刑事弁護人として知られる高野隆弁護士。高野弁護士のブログ(10月1日)によると、9月27日の公判前整理手続中に、景山太郎裁判長から「裁判所の電気を使用してはならない」と命じられたという。

これに対し、高野弁護士はその場で異議を申し立てたものの景山裁判長に棄却されたため、東京高裁に抗告を申し立てた。

抗告理由として、(1)パソコンの利用は効果的な弁護活動を行う上で必要不可欠であり、弁護人の援助を受ける権利を侵害し違憲である、(2)法廷での弁護活動は「私的」なものだから国の電気の使用を許されないというのは、刑事弁護人の公共的役割に対する無理解に基づくもので、およそ的外れで時代錯誤的な思い込みによる判断であることを挙げている。

今回の裁判所の処分に対し、SNSなどでは、「古臭い考え方」「電気の管理も訴訟指揮の範囲なのか?」「椅子や机は使わせても電気を使わせない理屈がわからない」など弁護士とみられるアカウントを中心に疑問の声があがっている。

はたして、国の電気の使用禁止を命じる今回の処分は適法なのだろうか。神尾尊礼弁護士に聞いた。

●「公判前整理手続」中の処分であることに着目

——公判前整理手続中に命じられた処分が問題となっています。

「公判」で禁止された場合とは少し状況が異なります。まずは「公判前整理手続」というのがどういうものか説明します。

刑事裁判において、実際に法廷で証人尋問をしたり、それを傍聴人が見ていたりといったシーンがよくTVドラマなどで出てきます。これを「公判」といいます。

「公判」では、証人を呼ぶ、論告や弁論を行うなど、事実認定に向けて多様な手続が予定されています。ただ、否認事件や大型事件のような複雑な事件でいきなり「公判」をはじめてしまうと、時間が余計にかかったり審理に無駄が生じたりしてしまいます。

そこで、裁判員裁判や一部の否認事件等では、起訴されてから「公判」を開く前に、当事者間で主張や証拠を整理することになりました。これを「公判前(ぜん)整理手続」と呼んでいます。我々は「コウハンゼン」と呼ぶことが多いです。

——公判前整理手続にはどのような特徴がありますか。

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