1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「死刑にしろ」 いのち軽視の言葉あふれる日本社会、犯罪加害者・被害者がシンポで議論

弁護士ドットコムニュース / 2021年11月29日 18時54分

写真

関連画像

人を殺して死刑になりたかった――。10月31日に起きた京王線刺傷事件で、殺人未遂などの疑いで逮捕された容疑者の男性は、警察の取り調べにこう供述したと報じられている。

「死刑になりたい」背景には何があるのか。死刑制度について考えるシンポジウム「被害者・加害者対談『今、死刑を問う』」(主催:「犯罪に巻き込まれた人々の支援」)が11月27日、オンラインで開催されて、被害者家族や加害者家族の支援者らが議論を交わした。

●世の中に「死刑」という言葉があふれている

加害者家族を支援するNPO法人「World Open Heart」理事長の阿部恭子さんは、ある女性から「息子が事件を起こすのではないか」との相談を受け、「死刑になりたい」と口にする息子と話をしたことがある。

対話を重ねるうちに、彼の中に「人生がイヤ。死にたいけれど、死ねない」「苦しい思いをしているのは、自分だけだ。誰かを巻き込むことで、復讐を果たしたい」などの気持ちがあることがわかったという。

「誰でも、うまくいかないときはあります。自分だけが孤独だと感じているときに、その痛みを周りにもわからせたい、と考えてしまうことはあると思います。大事な人、夢、やりたいことなど、歯止めとなるようなものを作っていくことが、事件の抑止につながるのではないでしょうか」(阿部さん)

阿部さんが話を聞いた女性の当時の夫(息子からは義理の父)も、食卓で犯罪報道を見ながら、「こんなやつ、死刑になれ」と常に口にしていたという。阿部さんは、インターネット上をはじめ、世の中に「死刑」という言葉があふれていることにも危機感を募らせる。

「死刑にならないような事件に対しても、ネット上で『死刑にしろ』という発言をみることがありますし、このようなことを実際に言われた家族もいます。『犯罪者の言いわけは聞きたくない』『なぜ、税金で食べさせなければならないのか』などの言葉をみるたびに、命が軽視されていると感じます」(阿部さん)

自身も3度の服役経験があり、受刑者や出所者を支援しているNPO法人「マザーハウス」理事長の五十嵐弘志さんは「刑事施設に入るということは、24時間、ガラスのケースの中にいるということ、監視・規律の中で生きていくということです。『死刑になりたいから』人を殺すという人は、死刑というものを知らないのでは」と語った。

●加害者、生きていれば「怒りや悲しみをぶつけられる」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

10秒滞在

記事を最後まで読む

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください