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関西スーパー統合、一株主の「うっかり」が招いた大どんでん返し 裁判でわかった舞台裏

弁護士ドットコムニュース / 2021年12月4日 9時32分

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文字通り、首の皮一枚で繋がり、日本ビジネス史に残る僅差の劇的勝利を収めたはずだった。しかし……。創業62年の大手小売業「関西スーパーマーケット」(兵庫県伊丹市、東証一部)が、非上場のディスカウントスーパー「オーケー」(神奈川県横浜市)からの買収提案に対抗し、自衛目的で開いた臨時株主総会の結末には、「事実は小説より奇なり」の大どんでん返しが待っていた。

たった一人の株主がとった「賛成なのに棄権」という矛盾した奇妙な振舞いのせいで、「関西スーパー」の目論見がガラガラと崩れてしまったのだ。目下、一縷の望みを託し、司法を巻き込んだが、株価乱高下も止む気配がない。(ジャーナリスト・森下太郎)

●「出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要」

ごくかいつまんで騒動の前段をご紹介すると、横浜本社の「オーケー」側が、「関西スーパー」の上場来最高値と同じ1株2250円での公開買付けと、その結果の子会社化や資本業務提携を提案したのが、今年(2021年)6月のことだった。

慌てた「関西スーパー」は、同じ関西圏の同業者で、株を持ち合う阪神阪急グループ「エイチ・ツー・オー(H2O) リテイリング」(大阪市北区)と経営統合を対抗案にして、その可否を問う特別決議のために、10月29日に臨時株主総会を開催した。

特別決議は出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要で、関西スーパーにとっても楽なハードルではなく、ギリギリの勝負になることは事前に想定されていた。

緊迫する株主総会の当日、混乱の元凶となったのは、山口県を中心に90店舗のスーパーを経営する企業の代表取締役副社長である。この会社は「関西スーパー」の株を26万株ほど保有し、「関西スーパー」提案に賛成の立場。社長の署名、社長印がある正式な議決権行使書と委任状を総会前に郵送し、立場を旗幟鮮明にしていたという。

このままなら何も問題は起きなかったはずだが、「大事な株主総会だから」と、社長に言い含められた副社長氏が総会の場に姿を現し、なぜか傍聴席に向かわなかったことが最初の躓きだった。

●投票で「どうすればいいかな」無記入のマークシート

副社長氏は、事前に委任状を提出したが、傍聴ではなく総会に出席したい旨を告げ、受付票や、賛否を記入するマークシート式の投票用紙を受領。3時間以上を費やして質疑応答が終わった午後1時40分から始まった投票で、何を思ったのか、マークシートに何も書かず、白紙のまま投票用紙を回収箱に投じてしまったのだ。 

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