ユニクロが1万6000人を「地域正社員」に――パートに比べてどこがいいのか?

弁護士ドットコムニュース / 2014年4月12日 10時58分

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ユニクロを運営するファーストリテイリングは4月10日、国内のユニクロ店舗で働くパートやアルバイトの従業員約3万人のうち、半数以上にあたる1万6000人を2~3年以内に地域限定の正社員に登用すると正式に発表した。

同社が導入するのは、働く店舗や地域などを限定した「限定正社員」という働き方だ。販売員として店舗を支える主婦などのパートタイマーらが正社員として働ける道が広がるのだという。その背景には、景気の回復にともなって人手不足が懸念されるなか、ノウハウを身に付けた優秀な人材を囲い込もうという狙いもあるようだ。

今回のユニクロのように、パートやアルバイトなど非正社員の「限定正社員化」が導入されると、どういったことが期待できるのだろうか。また、なにか問題はないのだろうか。労働問題にくわしい中村新弁護士に聞いた。

●会社は「人材確保」というメリットがある

「限定正社員制度の導入で、使用者側には、多様な人材を定着性が高い労働力として確保できるというメリットが生まれますね」

このように中村弁護士は、企業側のメリットを口にする。

「正社員として雇用する場合、一般的には、配転や残業が生じることを前提とせざるを得ません。しかし、いくら優秀でも、家庭の事情やライフスタイルにより、配転などに応じることが難しい人も少なくありません。

そんな人たちを『限定正社員』として、期間の定めなく雇用することができれば、人材の幅が大きく広がることになります」

では、労働者側のメリットは、どんなことだろう。

「労働者の側も、『配転などに服することを前提とする正社員か、アルバイトなど契約期間が短く不安定な身分か』という二者択一を迫られることなく、自分の事情に合わせた安定的雇用の機会を得られるというメリットを享受できます」

●給与は、一般正社員よりも安くなる?

もし、勤務店舗や勤務地域内の支社が閉鎖された場合、解雇される心配はないだろうか。

「使用者側にとって、一般正社員の整理解雇は容易には認められず、配転などの手段によって解雇回避の努力をする必要があります。

しかし、そもそも勤務地外への配転を前提としない地域限定正社員の場合、勤務地内での配転などが不可能な場合には解雇が認められやすくなるのではないか、と懸念する向きもあります。

この点については、裁判例の集積も乏しく、明確な回答を与えることは難しい、というのが正直なところです」

給与面は、どうだろう。

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