性的マイノリティ「LGBT」が「親になる」ために必要なことは――弁護士らが考えた

弁護士ドットコムニュース / 2014年4月12日 18時14分

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同性愛のカップルによる子育てをテーマとした米国映画「チョコレートドーナツ」が4月19日から全国の映画館で上映される。それにさきがけて、映画の試写会と「LGBTが親になること」をテーマにしたシンポジウムが東京・渋谷で開かれた。(取材・構成/松岡瑛理)

LGBTとは、女性が女性を好きになる「レズビアン」、男性が男性を好きになる「ゲイ」、どちらも好きになる「バイセクシュアル」、心と体の性が一致しない「トランスジェンダー(性同一性障害者ら)」の英語の頭文字をとった総称だ(コトバンクより)。

「チョコレートドーナツ」の舞台は、1979年のカリフォルニア。ショーダンサーと弁護士のゲイカップルが、母の愛情を受けず育ったダウン症の少年を、とある事情から引き取って育てることになる。しかし、養育者が同性愛者だと明らかになるや否や、2人は少年から引き離され、法廷での闘いを余儀なくされる――というストーリーだ。

試写会後のシンポジウムには、LGBTと里親の問題を考える団体「レインボーフォスターケア」の代表・藤めぐみさんのほか、全国里親会副会長の木ノ内博道さんと、性同一性障害の裁判で代理人をつとめた経験をもつ山下敏雅弁護士が登壇し、「LGBTが親になるためには、どんな環境が必要なのか」を議論した。

●「日本では、同性愛者は無視されている」

――シンポジウムで焦点の1つとなったのが、「チョコレートドーナツ」の舞台である35年前のアメリカと比べて、今の日本の「LGBTをめぐる環境」をどう見るのかという点だ。

山下:当時のカリフォルニアと今の日本の共通点の第一は、同性婚が認められないことです。第二に、同性のカップルが子どもを育てられない。事実上の連れ子であったり、法律上は他人同士だけど一緒に暮らしているという人はいますが、法律的には、それが認められていない・・・という状況が今の日本であり、当時のカリフォルニアですね。

藤:私は、今の日本は(当時のアメリカよりも)遅れているのではないかと思います。(映画のなかで)カリフォルニア州だと「親権者の署名」があれば、里親になるのに配偶者の有無は問わないというのがありましたよね。今、日本だと都道府県別で里親基準があって、東京都だと「(異性間の)夫婦」が基本なんです。都に問い合わせをしたんですけど、同性愛者は「想定していない」という答えでした。

木ノ内:日本では同性愛者は「無視」されている。里親認定は、都道府県の知事がやるんですけど、認定のときに、婚姻関係にあるかどうかを見る。LGBTは、カップルとして見られないんですよね。そういうところで言えば、「遅れてる」と言っていいんでしょうね。制度がまな板に乗っていない段階だと思います。

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