マチュ・ピチュで裸になる「観光客」 日本の世界遺産で「ヌード」になったら?

弁護士ドットコムニュース / 2014年4月21日 20時13分

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南米ペルーの世界遺産マチュ・ピチュで、なぜかヌードになる観光客が増えている。報道によると、ペルー警察当局は3月中旬、マチュ・ピチュで裸になって写真撮影をしていた4人の米国人の身柄を一時拘束した。同じころ、ヌード撮影をしていたオーストラリア人ら4人が拘束された。

古代インカ帝国の天空都市として名高いマチュ・ピチュだが、裸になる観光客の姿がインターネット上に投稿されていたことから、ペルーの文化庁が監視強化の方針を表明していた。敷地内には、「遺跡内で衣服を脱ぐことは『文化に対する犯罪』で、即時退去処分の対象となる」という警告が掲示されているという。

これはペルーでの事件だが、はたして日本の世界遺産でヌードになったら、どのような罪に問われるのだろうか。長谷川裕雅弁護士に聞いた。

●文化財保護法には「ヌード」の規定がない

「文化財を保護する『文化財保護法』には、文化財をこわした場合や勝手に売りわたした場合についての罰則はあります。しかし、ヌードになった場合については、罰則規定がありません。

日本の世界遺産でヌードになる行為は、刑法や軽犯罪法、各都道府県の迷惑防止条例で規制されることになります」

長谷川弁護士はこのように語る。つまり、公然わいせつ罪にあたるということだろうか。

「はい。刑法174条の公然わいせつ罪ですね。ここでいう『公然』とは、『不特定または多数の人が認識することができる状態』をいいます。たとえヌードになったとき、その場に誰もいなかったとしても、不特定または多数の人の目に触れるような状態だったなら、『公然性あり』と判断されます」

たとえ、人に見られなくても「公然性がある」と判断されるとは、意外だ。では、公然わいせつ罪の「わいせつ」とは、どんな意味なのか。

「『わいせつ』とは、『いたずらに性欲を興奮または刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する』行為のことをいいます。『普通人の』とあるように、行為者自身や行為を見た人ではなく、その時代における平均的な一般人を基準に判断します」

たとえば、どういう場合がセーフで、どういう場合がアウトなのか。

「キスや乳房の露出にとどまれば、わいせつな行為でないとされることもありますが、ことさらに陰部や性器を露出する行為は、原則として、わいせつな行為にあたると考えられています」

●裸写真の投稿は「わいせつ物頒布罪」の可能性も

では、今回のマチュ・ピチュの事件のように、裸で写真を撮影し、インターネット上に投稿した場合はどうだろう。

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