株主総会で株主が「退場」させられた!「ご退出ください」と言われるのはどんなとき?

弁護士ドットコムニュース / 2014年4月30日 15時11分

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春から夏にかけて、多くの会社で開かれる「株主総会」。役員の人事や企業の方針などが議題にあがり、その会社の株を持つ株主たちによって決議がなされる。普通の株主には、総会に参加して、議案に賛成したり反対したりする権利があるのだ。

ところが今年の3月、ネットゲームで有名な会社の株主総会で、株主が「退場」になったと話題になった。ツイッターのつぶやきなどによると、役員に対して執拗な質問や文句を繰り返していた株主が、会場から出ていくことを求められたという。

株主には多かれ少なかれ、議決権がある。その株主に退場を求めることは、この権利を奪うようにも思えるが、法的には問題ないのだろうか。企業法務にくわしい片上誠之弁護士に聞いた。

●株主総会は通常、社長が議長を務める

「株主には通常、1株につき1個の議決権が認められています。株主総会に出席して、取締役および監査役らに対し、業務の状況について説明を求めたり、議案について賛成・反対の議決権を行使できます。また、議案の修正動議や議長不信任など議事手続に関する動議も出すことができます」

片上弁護士はこのように話す。

「一方で、会社の定款(基本ルール)には、株主総会の議長は通常、社長が務めるという規定があることが多いです。議長は、議事を公正・円滑に運営するために、総会の秩序を維持し、議事を整理すべき職責を負っています。ですから、議長の命令に従わない者や株主総会の秩序を乱す者に対して退場を命じることができます」

●議長の警告に従わなかったら「退場」もありうる

たとえば、どんなとき、議長は退場を命じることができるのだろう。

「毎年1回開かれる定時株主総会の場合について、考えてみましょう。

株主の質問や発言は、1年間の事業内容と結果の報告を行ったあとか、議案の上程が終了したあとに受け付けるのが一般的です。

しかし、議長の指示した発言時期を守らず、不規則な発言をくり返す者は、警告を経て、退場を命じられることがあります。暴力的な行為に出る者などは、ただちに退場命令の対象となります」

社長が議長を務めているのなら、会社都合で話が進みそうな気もするが、株主の評判を落とさないよう民主的な運営が求められるだろう。一方で、意見や質問のぶつけ方も、株主の力量しだいといえるのだろう。

(弁護士ドットコム トピックス)

【取材協力弁護士】
片上 誠之(かたかみ・さとし)弁護士
上場企業から中堅・中小企業まで、事業者からの依頼案件(相談、交渉、訴訟等)を多く取り扱う。また、窮境に陥った事業の再生を図るため、民事再生や私的整理などの事業再生業務もてがける。
事務所名:石井法律事務所
事務所URL:http://www.ilo.gr.jp

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