別居中の夫が「子どもの写真」をフェイスブックで「公開」 妻は削除を要求できるか?

弁護士ドットコムニュース / 2014年5月8日 11時58分

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フェイスブックに投稿された子どもの写真。楽しそうに遊ぶ姿や満面の笑みは、見ている人の心も和ませてくれる。だが、もし自分の子どもの写真が、勝手に掲載されていたら、どう思うだろうか。

別居中の夫が、フェイスブックに子どもの写真を投稿するのを止めさせたい――。弁護士ドットコムの法律相談コーナーに、そんな女性の声が寄せられている。別居中の夫は、妻から要求されて、いったん子どもの写真を削除したが、しばらくすると「子どもの写真を載せて何が悪い」と反発して、再び投稿するようになったのだという。

フェイスブックのようなSNSに子どもの写真を投稿することについて、夫婦で意見が合わない場合、片方の親が写真を削除させることはできるのだろうか。インターネットの法律問題にくわしい清水陽平弁護士に聞いた。

●「母親の権利」は侵害されていない

「一般的に、インターネット上にアップされた写真を削除するためには、その写真で名誉権やプライバシー権といった人格権を侵害された『本人』が、ウェブサイトの管理者等に対して、削除を請求する必要があります。

子どもの写真が掲載されているだけだと、母親の権利が侵害されているわけではありません。つまり、その子ども自身でないと、写真の削除を請求できないということになります」

小さな子ども自身が請求しなければならないというのは、現実的でない気がするが・・・。

「そうですね。未成年者には原則として、契約などの法律行為を有効におこなう能力(資格)がないとされています。

この能力は法律上、『行為能力』と呼ばれています。そして、未成年者は、日常的な買い物などの法律行為を除いて、行為能力がないとされています

そこで、通常、未成年者の法律行為は、『親権』を持っている人が代理でおこなうことになります」

●夫婦は「共同」で親権を行使する

親権というのは、ざっくりいうと子育てをする権利だ。母親には当然、親権があるから、それで代理をするわけにはいかないのだろうか。

「少しややこしいのですが、父母が婚姻中の親権は『共同親権』とされ、夫婦で共同して行使することが必要とされています。つまり、片方の親が反対していれば、親権の行使はできないということです」

親権が使えないということは、代理もできない?

「残念ながら、そうですね。今回のようなケースで、父親の反対を押し切って、母親が単独で子どもの写真の削除を請求することは、法的には困難と言わざるをえません」

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