「弁明の機会が与えられなかった」小保方さん弁護団が改革委員会に「意見書」(全文)

弁護士ドットコムニュース / 2014年5月27日 17時28分

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STAP細胞をめぐる論文不正問題をきっかけに、理化学研究所が設置した「研究不正再発防止のための改革委員会」(岸輝雄委員長)。4月10日の第1回会合からほぼ毎週のように会議を開き、議論を重ねている。この改革委員会に、小保方晴子・理化学研究所ユニットリーダーの弁護団による「意見書」が提出されていたことがわかった。

小保方リーダーの代理人をつとめる三木秀夫弁護士が5月26日、意見書の要旨を明らかにした。提出の日付は、5月17日となっている。三木弁護士は、弁護士ドットコムの取材に対して、「今回の調査委員会のあり方や進め方に問題があり、そこでの判断根拠となった『研究不正』の解釈にも問題がある。それを明確にしないままで、再発防止の改革提言などできない」とコメントした。

意見書では、小保方リーダーの研究不正を認定した調査委員会について、理研の内部規程の解釈が恣意的だったと批判するとともに、「全くといってよいほど弁明の機会が与えられなかった」など、手続きに不適正な面があったと指摘している。

三木弁護士が明かした意見書要旨の全文は以下の通り。

●「研究不正再発防止のための改革委員会」への意見書(要旨)(平成26年5月17日)

小保方晴子は、調査委員会による平成26年3月31日付の「研究論文の疑義に関する調査報告書」に対し、同年4月8日付不服申立を行ったが、これに対し、同年5月7日、調査委員会により審査結果の報告がなされ、同月8日、研究所により、再調査を行わない旨の決定がなされた。小保方晴子弁護団は、今般、小保方晴子が経験した調査委員会の調査の問題点を述べ、貴委員会において、調査委員会のあり方についても審議していただくことを求める。

1 はじめに

(1)懲戒の対象ともなる「研究不正」とその他の「不適切な行為」との区別を明確に示すことの重要性

貴委員会では、現在、研究不正再発防止に向けて不正防止の課題や改善策の取りまとめがなされているが、真に適切な研究不正の再発防止策を検討するにあたっては、懲戒の対象ともなる「研究不正」とその他の「不適切な行為」との区別を明確に示すことがまず大前提として求められる。なぜなら、研究不正と不適切な行為との間には、その行為がもたらす結果の重大性において厳然とした違いがあるのみならず、研究者がかかる行為に至る背景要因や事情、研究者の意識においても全く異なる問題が存在するからである。この違いをきちんと理解し把握したうえでの再発防止策が示されなければ、結局は、研究現場において実効性のある方策として定着せず、むしろ研究現場の活力を削ぐ結果を招来しかねない。

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