憲法改正「国民投票」18歳以上なら参加可能に――弁護士が指摘する「宿題」とは?

弁護士ドットコムニュース / 2014年6月17日 14時17分

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憲法改正手続きの一部を変更した「改正国民投票法」が6月13日、参議院で可決、成立した。これで、改正法施行から4年が経てば、「18歳以上」ならば国民投票に参加できることになった。

改正前の国民投票法(2007年成立・10年施行)では、18歳以上の人が国政選挙に参加できる法整備がなされるまでの間、国民投票に参加できる年齢は「20歳以上」だとされていた。

今回の改正によって、そのような制限がなくなり、投票できる年齢が引き下げられたわけだ。この変更をどう見ればいいのだろうか。田場暁生弁護士に聞いた。

●「国民投票」と「国政選挙」の年齢は一致が前提

「諸外国では、国民投票ができる年齢について、国政選挙に投票できる年齢と一致させている例が多いですね。

これは、『国民投票に参加する権利』と『国政選挙に参加する権利』が、参政権として、同種の意義を有するものだからです。

それゆえ、2007年に日本で国民投票法が成立したときにも、両者を一致させることがある種の前提として考えられていたわけです」

どちらか片方が18歳で、もう一方が20歳というルールは、望ましくないと考えられているわけだ。

●先延ばしにされた「宿題」

「にもかかわらず、今回の改正では、国政選挙に参加できる年齢について結論を出さないまま、『18歳以上』なら国民投票に参加できると決まってしまいました。

たしかに今回、衆参の委員会が附帯決議を出し、改正法施行から2年以内をめどに、選挙権が得られる年齢を18歳以上に引き下げる法制上の措置を講じるとしています。

しかし、これはそもそも、07年の法成立後、公務員の国民投票運動のありかたや憲法改正以外の国民投票の是非の検討と並んで、『施行までの間』に行うはずだった宿題です。それを合計7年間も放置しておきながら、今回さらに先延ばしにしたということです」

なぜ、宿題を先延ばししたまま、ルールを変えたのだろうか?

「憲法改正の国民投票を実施しやすい環境を整えるために、ともかく国民投票年齢だけを確定したのでしょう」

●「改正の正当性が問われる」

今回の改正は、不十分だったということだろうか?

「そうですね。改正法は、公務員の国民投票運動について一定の勧誘行為を認めるなどとしましたが、公務員の国民投票運動がどこまでできるのかについては、未だに明確とはいえません。また、 そもそも07年に国民投票法が成立した際には、参議院の委員会で異例の18項目にも及ぶ附帯決議がつけられています。

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