人気アニメ「タイバニ」特別展で「10時間待ち」――主催者の責任は?

弁護士ドットコムニュース / 2014年7月2日 10時45分

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女性に人気のアニメ「TIGER&BUNNY」(タイバニ)の原画などが見られるアート展で、東京会場での大混乱ぶりが注目を集めた。初日の6月24日、限定販売のオリジナルグッズを目当てにファンが殺到。多くの人が10時間以上も待機するはめになったというのだ。

ツイッターには、「ようやく…ようやく入場です…(;∀;)6時半から並んで10時間20分…やっとだよ……」「そろそろ並び始めてて12時間、入場して2時間経ちますが、ここから物販まで3時間掛かるとアナウンスがありました」など、不満や不安の声が数多く投稿された。

係員の同伴がないとトイレに行けなかったという声もある。並んでいる途中で体調を崩して離脱した人もいたようだ。主催者は来場者を長時間待たせたとして、公式ホームページで謝罪している。このように混雑が予想されるイベントでは、主催者は何らかの配慮をする義務があるのではないだろうか。好川久治弁護士に聞いた。

●ポイントは「受忍限度」を超えたかどうか

「今回の特別展は、有料チケット制の展示会とキャラクターグッズの販売が一緒になったイベントのようです。そこに来場した顧客と主催者との関係は、アニメに関するサービス提供契約が結ばれていると考えることができます。

そうなると、契約の目的に沿ったサービスを提供することが主催者側の義務となります。予定されたサービスの提供ができなければ契約不履行になります。

また、サービスが、この種のイベントで通常期待される方法で提供されない場合も、それが一般に我慢するのがやむを得ないと言える限度(受忍限度)を超えると、やはり不完全履行として、主催者側は責任を負うことになるでしょう」

その「受忍限度を超えた状態」とは、どんな場合だろうか。

「本件と類似の参考になる先例があります。2007年9月末に開催されたF1日本グランプリで、会場内のシャトルバスが大渋滞しました。観客たちは、真っ暗な雨のなかを、トイレも飲食もできず長時間のバス待ちを強いられました。その観客が主催者側を訴えた事件です。

裁判所は、『大規模イベントの主催者として調査、管理を怠った』として、バスの待ち時間3時間を超えた原告に対し、受忍限度を超える不利益を与えたとして主催者側に損害賠償を命じました(東京地裁平成25年1月24日判決)」

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