ASKA被告人「保釈」――裁判所が決めた「保釈金700万円」は高いか、安いか?

弁護士ドットコムニュース / 2014年7月3日 17時23分

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東京地裁は7月3日、覚せい剤や合成麻薬MDMAを所持した罪などで起訴されたASKA(本名・宮崎重明)被告人を保釈した。ASKA被告人が、勾留されていた警視庁東京湾岸署から出てくると、その光景はテレビニュースなどで大々的に報じられた。

今回、ASKA被告人は保釈にあたって、700万円の保釈金(保釈保証金)を納付したことが報じられている。この保釈金の金額は、どのようにして決まるのか。また、700万円というのは他の事件と比べて高額なのだろうか。裁判官経験がある田沢剛弁護士に聞いた。

●保釈金は被告人に心理的プレッシャーを与えるもの

そもそも保釈とはどういった制度なのだろうか。田沢弁護士が解説する。

「被告人が公判や刑の執行のために確実に出頭することを保証させたうえで、身柄を釈放することです」

では、保釈金とはどのようなものだろうか。

「万が一、被告人が逃亡したり、証拠を隠滅することなどを防ぐため、心理的なプレッシャーを与えるものです。もし逃亡などがあれば、保釈金が没収されます」

逃亡などがなければ、納めた保釈金はいつか戻ってくるのだろうか。

「刑事訴訟規則91条1項によると、一定の条件のもとで返還されます。

1つは、そもそも身柄の拘束を意味する『勾留』そのものが取り消されたり、『勾留状』の効力が失われるケースです。無罪判決や刑の執行猶予などの判決が言い渡された場合が該当します。

もう1つは、被告人に実刑判決が言い渡され、刑事施設に収容されるケースです」

●事件の性質だけでなく、性格や経済力も判断材料に

では、保釈金の金額は、どういったプロセスで決まるのだろうか。

「最終的に裁判官が決めます。まず、保釈申請した弁護人と裁判官が面会して、保証金はどの程度を考えているのか、あるいはどの程度準備できるのかをやりとりします。他方で、裁判官は原則として検察官に保釈についての意見を求めます」

金額の判断は裁判官が下すことになるようだ。田沢弁護士はその基準を解説する。

「刑事訴訟法93条2項は『保証金額は、犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならない』と定めています。

事件の性質や情状に加えて、証拠の証明力や、被告人の性格、経済力も判断材料になります。さらに、他の事件とのバランスや、家庭環境、就労状況なども考慮しながら決まります。過去の事例の集積も参考にするでしょう」

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