歩くより速い「スケボー通勤」 道路交通法に違反する可能性がある?

弁護士ドットコムニュース / 2014年8月11日 10時40分

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「スケボー通勤」という言葉を聞いたことがあるだろうか。自転車通勤はすっかり定着したが、スケートボードで通勤・通学する人もいるのだという。ブログなどでスケボー通勤をリポートしている人もおり、「歩くより速くて楽」「周囲の注目を集めるのが楽しい」と本人たちは楽しそうだ。

ところが、ネット掲示板などでは「道をふさいでいて邪魔で危ない」「自分に酔っているだけのかっこつけ」といった批判の声もあがっている。たしかに、自転車でさえ様々な交通ルールがある。転びやすいスケボーが、歩行者の行き交う道を走行するのは、自転車並みに危険だともいえるだろう。

スケボー通勤は「かっこいい」のかもしれないが、道路交通法などに違反しないのだろうか。交通トラブルをめぐる法律問題にくわしい阿部泰典弁護士に話をきいた。

●「交通のひんぱんな道路」でスケボーをすると道交法違反

「道路交通法76条4項3号は『交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為をすること』を禁止しています。スケートボードは、この『これらに類する行為』に含まれると、理解されています」

阿部弁護士はこう切り出した。続けて、裁判例に言及する。

「東京地裁平成24年7月20日判決は、『交通のひんぱんな道路』をスケートボードで走行することが道路交通法76条4項3号で禁止されていると、述べています。

この裁判は、信号機のある交差点において、青信号にしたがったタクシーと赤信号を無視したスケートボードとが衝突事故を起こした事案でした。

判決では、事故の原因は、専らスケートボードで走行していた者にあるとして、スケードボードで走行していた者に100%の過失を認めました。赤信号無視に加えて、事故が起きた道路をスケートボードで走行すること自体が禁止されていることも考慮されたのです」

●「交通のひんぱんな道路」とは?

ここでいう「交通のひんぱんな道路」にあたるかどうかは、どう判断すればよいだろうか。

「どこまでいけば『交通がひんぱん』であるか、厳密な基準があるわけではありませんが、ひとことでいうと『混雑しているかどうか』ということです。

この『交通』には歩行者も含まれますので、歩行者が多数歩いている状況の歩道をスケートボードで通勤することは、道路交通法76条4項3号によって許されないでしょう。スケートボード通勤をする人は、歩行者や車の往来が少ない道を選んで通勤すべきです。

なお、いつもは空いている道路でも、その時たまたま混雑していたら『交通のひんぱんな道路』に該当しますので、注意が必要です」

阿部弁護士はこのように指摘し、注意を呼びかけていた。

そもそも道交法以前に、スケボー通勤で他人にケガをさせてしまったら、取り返しのつかないことになる。スケボーをする人は、ぜひとも安全第一でお願いしたい。

(弁護士ドットコム トピックス)

【取材協力弁護士】
阿部 泰典(あべ・やすのり)弁護士
平成7年4月 弁護士登録。平成14年4月 横浜パーク法律事務所開設。平成21年度 横浜弁護士会副会長。平成24年、25年度 横浜弁護士会法律相談センター運営委員会委員長、横浜弁護士会野球部監督
事務所名:横浜パーク法律事務所
事務所URL:http://www.yokohama-park-law.com/

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