運転免許の「路上教習中」に民家の壁に激突! 事故の「責任」は誰にあるのか?

弁護士ドットコムニュース / 2014年8月14日 16時57分

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夏休みは、自動車の運転免許を取ろうとする学生にとって絶好の時期だ。合宿型の教習を受ければ、短期間で免許が取れるし、費用も安く済む場合が多い。「みんなとワイワイ共同生活を送るのが楽しい」「異性との出会いがある」という声もある。

しかし、もしそこで、交通事故を起こしてしまったら――。ネット上には、路上教習中に事故を起こしてしまったという声がいくつか投稿されている。ある投稿者は、AT限定免許の路上教習中に、「アクセルとブレーキを踏み間違えて電柱と民家の壁に激突してしまった」と書き込んでいる。

このような事故が起きてしまった場合、生徒と教官のどちらが責任を負うのだろうか? 運転しているのは生徒だが、まだ「仮免許」の段階で、正式に認められたドライバーではない。だとすれば、指導している教官の側に責任があるというべきなのか。交通事故にくわしい前島申長弁護士に聞いた。

●事故の責任は「運転手」にある

「まず、『仮免許』がどういったものか確認しましょう。仮運転免許は、自動車運転免許を取得しようとする人が、公道で路上練習をするために必要な運転免許です。

仮免許を持っている人が、路上運転をするための条件は、次のようなものです(道路交通法87条)。

(1)運転の目的が、路上練習のためであること

(2)助手席に一定の条件を有する同乗者(教習所の教官など)が同乗すること

(3)仮免許であることを示す標識を設置していること」

それでは、路上練習中に事故を起こしてしまった場合、その責任は、運転者と同乗者のどちらが負うのだろうか?

「責任は、運転者である生徒が負担することになります。したがって、事故の被害者に対しては、生徒が直接、損害賠償責任を負うことになります。また、仮免許の取消しなどの行政処分についても、運転当事者である生徒が対象となります」

つまり、教習中であっても、運転手が責任を負うという基本的なルールは変わらないわけだ。

●教習所が責任を問われる可能性も

では、何らかの形で、教習所が責任を問われることはないのだろうか。

「その可能性はあります。たとえば、教官が居眠りしていて適切な指示を出さなかったなど、事故について教官に過失が認められる場合です。

こうした場合、事故の相手方は、その教官および教習所に対して、損害賠償請求(不法行為責任など)をすることが可能です。

また、生徒としても、教官から適切な指示を受けることができなかったとして、教習所に対し、損害賠償請求(債務不履行責任など)をすることができます」

前島弁護士はこのように述べていた。

いくら教えてもらっている最中とはいえ、一般道に出る以上、しっかりと責任を自覚して運転に取り組むべきと言えそうだ。

(弁護士ドットコム トピックス)

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