銭湯で女児を「盗撮」した男性逮捕 「児童ポルノ禁止法」違反になるケースとは?

弁護士ドットコムニュース / 2014年8月16日 15時30分

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銭湯で女児を盗撮したら「児童ポルノ」の製造になるのか――。兵庫県尼崎市の銭湯の男性用脱衣所で、女児2人の裸を腕時計型ビデオカメラで撮影した男性が8月14日、兵庫県警に逮捕された。児童ポルノ禁止法違反(盗撮による児童ポルノ製造)の疑いということだ。

報道によると、今回の逮捕容疑である「盗撮による児童ポルノ製造」は、7月施行の改正児童ポルノ禁止法で新設された犯罪で、全国で初めての適用だという。盗撮行為については、これまで各都道府県の迷惑防止条例などが適用されてきたが、対象となる法令が広がったのだ。

今回は銭湯の男性用脱衣所での「盗撮」ということだが、児童の裸を盗撮したとしても、必ずしも児童ポルノ禁止法に違反するとは限らないという。それは、どういうことなのか。児童ポルノ禁止法にくわしい奥村徹弁護士に聞いた。

●従来は「建造物侵入罪」「迷惑防止条例違反」「窃視罪」の3つ

まず、盗撮行為について、これまでどのような法令が適用されてきたのか、奥村弁護士は説明する。

「これまでも、公衆浴場などでの盗撮行為は検挙されていましたが、適用の可能性がある法令は、(1)刑法、(2)県迷惑防止条例(公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例)、(3)軽犯罪法の3つでした。それぞれの罪名と罰則は次のとおりです。

(1)刑法130条: 建造物侵入罪(3年以下の懲役または10万円以下の罰金)

(2)兵庫県迷惑防止条例3条2項、15条1項: 盗撮による卑わいな言動(6月以下の懲役または50万円以下の罰金)

(3)軽犯罪法1条23号: のぞき見た点で窃視罪(拘留または科料)

このなかでは、建造物侵入罪が最も重いのですが、成立するためには、盗撮目的で侵入したことが必要です。しかし今回の事件のように、自分も男湯に入浴するという目的があれば、建造物侵入罪は成立しません。そこで、迷惑防止条例違反か、窃視罪ということになります」

●児童ポルノ禁止法に新設された「ひそかに製造罪」

今回は、そこに児童ポルノ禁止法が加わったということだが、どういうことだろうか。

「盗撮の被害について、罰則が軽すぎるという批判が以前からありました。特に児童が盗撮されることもあったので、今回の児童ポルノ禁止法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律)の改正によって、盗撮に関する条項が盛り込まれたのです。

具体的には、児童ポルノ禁止法7条5項ですが、次のような内容です。

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