「わいせつな写真を撤去せよ」警察の指導は「表現の自由を侵害」 抗議署名を提出へ

弁護士ドットコムニュース / 2014年8月29日 22時41分

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愛知県美術館(名古屋市)の「これからの写真」展に展示された写真家・鷹野隆大さんの作品を、警察が「わいせつだ」として撤去を求めた事件。警察に抗議する署名活動を、インターネットの署名サイト「Change.org」で行っている人たちが9月1日、それまでに集まった署名を愛知県警に提出する。

発起人の写真家・新井卓さんは、報道関係者に配布した文書のなかで「鷹野氏の作品は、公共の場にふさわしくない、暴力的、あるいは露悪的な性描写は一切含まれていません」と強調。美術館は弁護士と相談のうえで、展示室入り口を布で覆い、注意書きを掲示していたとして、こうした配慮がなされた展示に警察が介入することは、「公益に反するだけでなく、表現の自由を侵害する」と抗議している。また、指示の撤回に加え、そうした指示が出された経緯を開示するよう、愛知県警に求めるとしている。

「これからの写真」展は、9月28日までの日程で開催されている。現在のところ、県美術館は撤去に応じておらず、鷹野さんの作品は、その一部を紙で隠したうえで、展示されている。

署名活動はインターネットの署名サイト「Change.org」で現在も継続中。8月29日22時現在、約8200人分の署名が集まっている。

署名の提出に向け8月29日、鷹野さん本人が署名サイトにコメントを寄せた。

鷹野さんのコメント全文は以下のとおり。

●2014年8月29日—抗議署名に賛同いただいた方々へ:愛知県警に対する抗議

「表現の自由」という民主主義の根幹にかかわるものが破壊されてしまったら、その先にあるのは恐怖と暴力による支配の世界です。

それは、意思表示をすること自体が罪になる世界です。常に互いを監視し合いながら、身近な人を密告し続ける世界です。友達も、恋人も、家族ですら疑いながら生活しなければならない世界です。規制する側だったはずの人間が、いつの間にか規制される側に立っているということが当たり前のように起こる世界です。

「権力者」も結局はこの暴力の支配から逃れることはできません。自分は今、こういう世界の入り口に立っているのかもしれない。そう感じています。そして、これが馬鹿げた誇大妄想だったらと、ひたすら願っています。(2014年8月29日、鷹野隆大)

(弁護士ドットコム トピックス)

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