グノシー・木村共同代表が退任した理由? 「競業避止義務」とはいったいなにか

弁護士ドットコムニュース / 2014年9月13日 10時14分

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スマートフォン向けのニュースアプリ「グノシー」を展開するベンチャー企業・グノシー(Gunosy)の共同代表をつとめていた木村新司氏が、ひっそりと同社代表取締役を退任していたことが、9月に入って明らかになった。

グノシーは木村氏の退任理由を「任期満了」と説明したが、ウェブメディア「Tech Crunch」は9月4日、「競業避止義務をめぐるトラブルを回避するためではないか」と推測する記事を出した。

記事では、その根拠として、次のような点を挙げている。

(1)木村氏は、自ら立ち上げたスマートフォン向けアド(広告)ネットワーク事業会社「アトランティス」(現Glossom)を2011年に「グリー」に売却した後、2013年9月に同社の取締役を辞任した。

(2)木村氏はその後2013年11月にグノシーの代表取締役に就任した。グノシーは2014年7月に、スマートフォン向けのアドネットワーク事業を始めたと報じられた。

(3)取締役が退任する際は、競業避止義務を2~3年負うことがほとんどだ。

この記事がいう、「競業避止義務」とは、いったい何なのだろうか。そして、今回のようなケースでは、木村氏が「競業避止義務」を負うと考えるべきなのだろうか。企業法務にくわしい今井俊裕弁護士に聞いた。

●取締役在任中には「制限」がある

「たとえば、A社の取締役が、在職中にA社と競業する商売を社外で行うためには、A社に承認してもらう必要があります。

したがって、仮に、アドネットワーク事業を行うアトランティス社の取締役である木村氏が、同社に在任したままグノシー社の代表取締役にもなり、さらにグノシー社がアドネットワーク事業を始める、というケースなら、木村氏はアトランティス社に承認をもらう必要があります」

なぜ、そんな制限があるのだろう。

「取締役は、株主の信任を受けて会社の経営を任されます。すると当然ながら、その会社の企業秘密に全面的かつ継続的に触れる地位にあります。それらを正確に把握し活用しなければ、会社経営という大役は果たせないからです。

しかし同時に、取締役としての立場に基づいて知った企業秘密、たとえば、その会社のノウハウや顧客情報を悪用することも現実には可能です。

たとえば顧客を奪って、在職中に自分自身や、自分の息のかかった企業などの利益を図ることができてしまうわけです。そうした場合、会社は取引機会を奪われて、損害を受けるおそれがあります」

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