「会社の時計をスマホで撮影しておこう」 弁護士が教える「残業代不払い対策」のツボ

弁護士ドットコムニュース / 2014年10月5日 14時10分

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「仕事が全然終わらないので、今日もまた残業か」。こんな思いを抱きながら、働いている人も多いだろう。だが、「すき家」の労働問題で注目されたように、月の労働時間が500時間にも達するような事態になれば、体を壊してしまうかもしれない。また、タイムカードもなく、労働時間の管理があいまいな場合、残業代がきちんと支払われないこともある。度を超えた長時間労働や残業代の不払いが発生した場合、どう対処すればいいのだろうか。大阪で過労死や過労自死(自殺)の問題にとりくむ波多野進弁護士に聞いた。(取材・構成/杉田米行)

●「日本では労働基準法が無視されることが多い」

――なぜ残業代の不払いや労災といった問題が起こるのか?

「労働者に働いてもらったら、企業が決められた賃金を支払う。そういう当たり前のことが守られていないのが、根本的な原因です。日本には『労働基準法』という素晴らしい法律があるのに、それが無視されていることが多いのです」

――中小企業や特定の業種に問題が集中しているのではないか?

「そんなことはありません。大企業でも公務員でも、また、業種も関係なく、どこでも起こり得る問題です」

――自身が扱った中で、印象に残っている事例はあるか?

「国立循環器病センター(大阪府吹田市)に勤めていた看護師が、くも膜下出血で亡くなった件ですね。厚生労働省が管轄している組織であるにもかかわらず、過労死が起きたのです。遺族が病院での過酷な労働に原因があると考え、国に公務災害補償を求めて提訴しました。

大阪地方裁判所とその控訴審である大阪高等裁判所は公務災害補償を認めました。厚生労働省はタイムカードなどによる労働時間管理を指導しているにもかかわらず、同センターではタイムカードによる労働時間管理がなく、膨大なサービス残業がありました。国は、超過勤務命令簿をもとに、『時間外労働時間は月平均16時間だった』と主張したのに対して、裁判所は、看護師が残したメールを詳細に検討した結果、『多い月では月平均64時間以上の超過勤務があった』と認定しました。

国立の組織ですら、このようなことが起きるのですから、民間企業でサービス残業や過労死が起きないほうが不思議といえるかもしれません」

●「適切な証拠を集めることが大事」

――過労で病気になった場合、どうすればいいのか?

「いきなり労働基準監督署に労災を申請するのではなく、その前に、労災を多く担当している弁護士に相談するほうがよいでしょう。たとえば、過労自死の場合、家族が『働きすぎが原因で自死した』と考えて、準備もしないまま労働基準監督署に申請しても、労災認定されるとは限りません。適切な証拠がそろっていることが大事です。労災などを手がけている弁護士に相談して、適切な証拠を収集するなどの準備を行うことで認定されやすくなります」

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