<美濃加茂市長事件>公判の山場「被告人質問」 藤井市長はどう答えたか?(下)

弁護士ドットコムニュース / 2014年10月25日 21時10分

写真

関連画像

受託収賄罪などの被告人として法廷に立った岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長。10月24日の被告人質問で、検察が追及したもう1つの争点は、昨年3月14日の美濃加茂市議会でのやり取りだった。(ジャーナリスト/関口威人)

●議会での「浄水設備の質問」も否定

当時、市議だった藤井市長は、この議会の1週間ほど前、中林社長と初めて会ったときに受け取った浄水プラントの資料を、市の防災安全課長に手渡した。そのうえで、議会では市の「防災施設整備事業」の状況について聞き、続いて、防災にかかわる「民間が開発した新技術」を取り入れる可能性があるかどうかを質問した。この「民間の新技術」が浄水プラントのことを指し、議会質問を通じて市に導入を迫ったというのが、検察の見立てだ。

これに対して、藤井市長は実際に「浄水プラントのことは一切質問していない」と主張。「災害備蓄品について、一般論として聞いた。栄養食や洗浄液などについてだった。浄水プラントについても頭にはあったが、1回話を聞いただけのもので、このときは触れなかった」という。

しかし、質問を受けて答弁に立った総務部長は「議員からはプールにたまる雨水の活用ということで提案いただきましたが」「本当に有効なものであったら導入に向けて検討をしていきたい」などと答えており、明らかに浄水プラントに言及している。

藤井市長は「当時は市としても災害時の水の活用について検討しており、部長も(質問されていない浄水プラントにわざわざ言及したことは)『早とちりだった』と言っている」と説明したが、検察官は「誤解を招いたらまずいのでは?」「再質問で修正すべきだったのでは?」などと突っ込んだ。

市長はプラント導入に前向きだったことは否定していない。この議会後も、市長はプラントの資料を市当局に手渡し、導入を迫る。4月中旬には、導入を求める書面を自ら作成し、担当課に提出している。

市長は「書面で出すと役人は仕事が早い」としたうえで、「中林から依頼を受けたのではなく、私も浄水プラントがいいものだと思っていた。4月13日に淡路島で地震があり、水道管が破裂するなどの被害が出た。災害への備えはまったなしで、浄水プラントをもっと早く進めたいと強く思ったので、あえて書面で出した」と説明した。

●「2人きりになった記憶はない」

そして、事件の核心である中林社長を交えた会食について、藤井市長は次のように答えた。

まず、昨年3月7日、名古屋市内の飲食店での会食。この日、藤井市長は名古屋市議秘書のT氏とともに、中林社長と初めて会った。第一印象は「資料を見て、一生懸命に説明する。汗を流している中小企業の人といういいイメージ」だった。その席で、浄水プラントの資料を受け取ったことはよく覚えているという。しかし、「それ以降、どこでどの資料をもらったかは覚えていない」と藤井市長は説明した。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
日本最大級の弁護士/法律ポータルサイト。23万件の相談実績。無料法律相談・弁護士ランキング・口コミ弁護士検索でお悩み解決。他にも弁護士費用の見積比較・法律Q&Aなどの豊富なサービスとコンテンツで「インターネットを通じて法律をもっと身近に、もっと便利に。」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング