「請求は一人100円でいいじゃん」原発メーカーに奇策で挑む「ロック弁護士」

弁護士ドットコムニュース / 2014年11月4日 19時3分

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「一人当たり100円を支払え」。原発事故を招いた責任があるとして原発メーカーの日立と東芝、ゼネラル・エレクトリックを訴えた裁判で、原告が訴状に書いた請求の内容だ。つまり、この裁判に勝ったとしても、原発メーカーから支払われるのは、原告一人あたり100円にすぎないということだ。

「原発メーカー訴訟の会」原告団は、2014年1月30日(第一次訴訟)と3月10日(第二次訴訟)、東京地裁に提訴した。4200名以上(海外から2700名以上)に及ぶ原告の委任状と原告リストの照合に時間がかかっており、法廷で弁論が開かれるのは、年明けになる見込みだという。

これまで「原発を使ってきた」東電に対する訴訟は無数に提起されているが、「原子炉等を作った」原発メーカーに対する訴訟は、これが初めてという。

原告団の弁護団長をつとめるのは、パンクロックをこよなく愛し、自らもロックバンドのボーカル兼ギタリスト「島キクジロウ」として活動する島昭宏弁護士。革ジャン姿で法廷に立ったこともあるという「ロックン・ローヤー」島弁護士に、なぜこんな「100円訴訟」を起こしたのか、率直に語ってもらった。

●「日本のほとんどの人たちは、原発を誰が作ったのかさえ知らない」

――原発メーカーに対する訴訟はいつから考えていたのですか?

2012年の夏に、環境保護活動をしているNGOから「(原発事故について)原発メーカーの責任を追及できないのか」と相談を受けた。おれは弁護士として「原賠法という法律があって、そこで、原発メーカーは免責されることになってるからできない」と答えた。そしたら「それっておかしくないですか、ほんとにできないんですか」って返されたんで、「その法律が人権を侵害し違憲だという争い方はできる」って答えたら、「ぜひ、やりたい!」って話になっちゃってさ。

それで、ある原発訴訟の弁護団会議に飛び入りしたりして、原発に詳しい弁護士たちに相談に行ったけど、やはり「無理だよそんなの、1回で終わるよ」って言われた。ほかにも環境関係の弁護団をやってる弁護士に片っ端から声かけたけど、ほとんど誰もやる気なくてさ。

こうなったら、環境問題に興味ない弁護士たちを引っ張るしかないと思って、「一回くらい弁護団やった方がいいよ。楽しいし、勉強になるし」とか適当なことを言っているうちに、だんだん人も増えていったんだ。そうした中で勉強するうちに、この問題の重要な部分も見えてきたし、アイデアもたまってきて、「もうやるしかない」って気持ちになったんだ。

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