水泳・冨田選手が弁明会見「本当のことが言えなかったのは、心が弱かったから」

弁護士ドットコムニュース / 2014年11月6日 19時3分

写真

関連画像

今年9月、韓国・仁川のアジア大会でカメラを盗んだとして、韓国の検察に窃盗罪で略式命令を受けた競泳・元日本代表の冨田尚弥選手が11月6日、名古屋市内で記者会見を開き、「カメラは何者かが自分のバッグに入れた。僕はやっていない」と無実を訴えた。同席した國田武二郎弁護士は「韓国当局に再捜査を求め、正式裁判に持ち込むことも考える。日本に風が吹くことを期待したい」と世論の支援を求めた。(ジャーナリスト/関口威人)

●アジア系の色黒の男が「黒い塊」をバッグに入れた

冨田選手は黒のスーツ姿で会見場に現れ、詰めかけた大勢のカメラマンのフラッシュを浴びた。今回の件で精神的に不安定になり、病院で「急性ストレス反応」だと診断されているという。時折つらそうな表情を見せ、家族やコーチの話に触れると目を赤くはらせて涙をこらえる場面もあったが、窃盗疑惑については一貫して強く否定した。

冨田選手によると、事件があったとされる9月25日正午ごろ、メインプールのプールサイドで台座に腰掛けながら仲間の練習を見ていると、何者かに突然、左手首をつかまれた。色黒のアジア系の男で、目があうとニヤッと笑い、何か話しかけてきたが、日本語や英語ではなく意味が分からなかった。そして、冨田選手のバッグに「黒い塊」を入れたのだという。冨田選手は怖くなって、手を振り払ってその場を離れた。

黒い塊は「ゴミかと思った」という。捨てようと思ったが周りにゴミ箱がなく、そのまま選手村の部屋に戻ってバッグを開けると、カメラが入っていた。カメラはレンズが外されている状態だったが、冨田選手は一眼レフカメラがレンズを取り外せるものだと知らず、「レンズが折れるなどして壊れたカメラだ。それを男がゴミとして押し付けてきたのだ」と解釈し、とりあえず部屋の片隅に置いておいた。

すると翌日、50メートル平泳ぎの予選に出場後、韓国の警察官などにカメラのことについて聞かれ、部屋に置いたカメラを確認されてから嫌疑をかけられた。車で警察署に連れられ、「素直に応じれば刑が軽くなって大ごとにはならない。応じなければ日本に帰れない」などと言われ、1時間ほどの取り調べを含めて6時間ほど拘束される中で、嫌疑を認めてしまったという。

冨田選手は「頭の中がパニクッていて、取り調べで何を言ったかほとんど覚えていない。そこで本当のことを言えなかった。自分の心が弱かった」などと述べた。

その後、一部の関係者らには無実を訴えたが、当局や日本水泳連盟などに異議を申し立てなかったのは「お世話になったコーチや監督を相手にすることになり、迷惑をかけたくなかった」と、声を詰まらせながら弁明した。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
日本最大級の弁護士/法律ポータルサイト。23万件の相談実績。無料法律相談・弁護士ランキング・口コミ弁護士検索でお悩み解決。他にも弁護士費用の見積比較・法律Q&Aなどの豊富なサービスとコンテンツで「インターネットを通じて法律をもっと身近に、もっと便利に。」

トピックスRSS

ランキング