「ネット社会で言いたい放題が拡大」 北星学園大「脅迫者」弁護士380人が刑事告発

弁護士ドットコムニュース / 2014年11月7日 19時24分

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慰安婦問題の報道にかかわった元朝日新聞記者が非常勤講師をつとめる北星学園大学(札幌市)に、元記者の解雇を要求する脅迫状が届いた事件をめぐり、全国の弁護士380人が11月7日、刑事告発をおこなった。容疑者を不詳として、札幌地検に威力業務妨害で告発した。

東京や大阪、札幌の弁護士5人が共同代表となり、全国の弁護士に賛同を呼びかけた。当初は100人を集める予定だったが、告発の段階で380人が集まった。

告発状によると、北星学園大学に今年5月と7月、「(元記者を)辞めさせろ。辞めさせなければ、学生を傷めつけてやる」という脅迫状が届いたことについて、大学側が外部の専門家と連携するなどの対応を余儀なくされ、「通常おこなうべき業務の遂行を妨げられた」としている。

●「言論の問題に対する脅迫行為は異様だ」

札幌地検に告発状が提出された後、共同代表の弁護士ら4人が東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見を開いた。共同代表の阪口徳雄弁護士(大阪弁護士会)は「最近の風潮はちょっとおかしい」と疑問を呈した。

「たしかに朝日新聞の記事には問題があったかもしれないが、本来は言論の問題だと思う。いろんな立場があってしかるべきだが、言論の問題に対して脅迫行為をおこなうという風潮はあまりにも異様だ。世論が少し行き過ぎているのではないか」

さらに、「ネット社会になってから、罵詈雑言(ばりぞうごん)で、言いたい放題、やりたい放題が拡大している。その延長線上に今回のような脅迫行為が発生した」と指摘。今回の告発の目的として、社会への警鐘があることを挙げた。

澤藤統一郎弁護士(東京弁護士会)も「匿名性にかくれて脅迫する卑劣な行為で、『大学の自治』や『学問の自由』、『言論の自由』が損なわれる事態を傍観できなかった」と強調。「卑劣な犯行は、時代の空気が誘発したのではないかという危惧を払拭できない。厳正な捜査を期待したい」と述べた。

(弁護士ドットコムニュース)

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