ペヤング「異物混入」が話題——製造過程の混入なら「食品衛生法違反」の可能性も

弁護士ドットコムニュース / 2014年12月4日 14時27分

写真

関連画像

インスタントカップ焼きそば「ペヤング」にゴキブリらしき異物が紛れ込んでいたとする写真がツイッターに投稿され、騒動になっている。写真は、乾燥麺の中央にゴキブリらしき、3 センチくらいの黒っぽい物体が埋まっている衝撃的なものだった。

「ペヤングからゴキブリが出てきた。。。」と写真が投稿されたのは12月2日夜のことだ。翌日、投稿者は、販売・製造元の「まるか食品」(群馬県伊勢崎市)に連絡して、手元にある商品「ペヤング 超大盛やきそば ハーフ&ハーフ激辛」を買い取られたことをツイッターで報告した。同社は、伊勢崎保健所の立ち入り調査を受け、自主回収も検討している。

もし、製造過程での混入だった場合、同社にはどんな法的責任があるのだろうか。清水陽平弁護士に聞いた。

●「ゴキブリ」は「異物」で「人の健康を損なうおそれがあるもの」

「現段階では仮定の話となりますが、もし製造過程で混入がおきていた場合について、検討してみましょう。

食品衛生法6条4号は『不潔、異物の混入又は添加その他の事由により、人の健康を損なうおそれがあるもの』の製造販売などを禁止しています。『異物』が何なのかということは特に定められているわけではありませんが、普通は食品に入っていないと思われるものが『異物』と判断されることになります。

ゴキブリは普通は食べるものではないので『異物』といえますし、どのような病原菌を持っているかも分からないので『人の健康を損なうおそれがあるもの』ともいえるでしょう」

では、食品衛生法違反になる可能性があるのか。

「そうですね。この法律に違反した場合、厚生労働大臣や都道府県知事から措置命令や改善命令を受けたり、営業停止を命じられるおそれがあるほか、罰則として、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられる可能性があります」

●健康被害がないため、製造物責任は問えない

自動車事故などでは、メーカーの製造物責任が問題になることがあるが、今回のケースも同様の事態が考えられるのか。

「製造されたものに欠陥があった以上、製造物責任を問えるのではないかと考える人もいるかもしれませんが、これを食べて実際に健康被害が出たということが言える場合でなければ、請求はできません。

製造物責任法(PL法)は、『欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したとき』に、製造業者者等に無過失責任が認められるという不法行為責任(民法709条)の特則です。

そのため、現実に損害が発生しており、それが製造物から生じた(因果関係)ということをきちんと立証する必要があります。

今回のケースでは実際に食べる前だったようなので、そもそも製造物責任を問える場面ではないでしょう」

清水弁護士はこのように締めくくった。

真相は未だ不明だが、まるか食品は「検査結果の判明まで1週間かかる」と話しており、今後もしばらく騒動は続きそうだ。

(弁護士ドットコムニュース)

【取材協力弁護士】
清水 陽平(しみず・ようへい)弁護士
IT法務、特にインターネット上で行われる誹謗中傷の削除、投稿者の特定に注力しており、平成24年には東京弁護士会の弁護士向け研修講座の講師を担当し、26年にも同様に講師を担当している。
事務所名:法律事務所アルシエン
事務所URL:http://www.alcien.jp

日本最大級の弁護士/法律ポータルサイト。23万件の相談実績。無料法律相談・弁護士ランキング・口コミ弁護士検索でお悩み解決。他にも弁護士費用の見積比較・法律Q&Aなどの豊富なサービスとコンテンツで「インターネットを通じて法律をもっと身近に、もっと便利に。」

トピックスRSS

ランキング