解き方を教えて!「試験問題」をネットにアップしたら「著作権侵害」になる?

弁護士ドットコムニュース / 2015年1月6日 16時36分

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東京都内の法科大学院に通うE君は、一緒に司法試験の勉強をする仲間が少ない、という悩みを抱えている。学校のなかでは年齢が高めの30代のため、クラスに同世代で気の合う学生があまりいないのだ。

法律問題は複雑なものが多く、答えやそこに至る筋道が必ずしも一つではない。解答例を見ても、よく分からないケースも多く、そうした場合には「こういう考え方で合っていますか?」とネットで尋ねたくなるという。だが、ネット上に問題文を掲載して相談することは、著作権法に触れてしまうのではないかと思い、踏み切れずにいる。

一般的に「試験の問題文」は、著作権法として保護される「著作物」なのだろうか。また、たとえ勉強目的だとしても、ネットに問題文をアップしたらダメなのだろうか。著作権法にくわしい唐津真美弁護士に聞いた。

●「高度な表現の創作性」は要求されない

「問題文の内容によります。その文章が、作り手の最低限の個性も認められないようなありふれた表現の場合は、著作物として保護されません。たとえば、単純な数式や、漢字の読み書きの問題であれば、著作物とはいえません。

法律関係の問題文の場合、表現としては『甲が乙から土地を買った』というような事実関係を淡々と記述したものが比較的多く、問題文の短い一部を取り出すだけなら『ありふれた表現であって著作物ではない』と判断される可能性があると思われます。

また、法律の参考書や問題文に登場する『判決文そのもの』は特別扱いで、著作物ではありますが、著作権保護の対象ではありません。したがって、判決文を載せても、著作権侵害にはなりません」

そうすると、アップロードしても大丈夫なのだろうか?

「ただ一般的には、著作物として保護されるために、高度な表現の創作性は要求されず、最低限の作り手の個性が出ていれば良いとされています。

試験問題の文章では『表現の創作性』が重視されていない場合も多いでしょうが、創作性は最低限でいいわけですから、一般的には著作物に該当すると考えておいたほうが無難です」

そうすると、無断で問題文をアップロードすると、著作権侵害になる可能性があると考えておいたほうがよさそうだ。

●授業のために使うのもだめ?

ところで、著作権法上、「授業」や「試験問題」として使うなら、例外的に許されると聞いたことがあるが、今回のような場合はどうなのだろうか。

「たとえば、教員が、授業のために他人の作品の一部を利用してプリント教材を作成し、児童・生徒に配付する場合は、著作権者の許諾を得ずに行うことができます。

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