TPP参加で「コミケ」終了? 「二次創作」が罪に問われる可能性

弁護士ドットコムニュース / 2013年6月13日 13時12分

「権利者が怒っていなくても、検察の判断で起訴・処罰できるとなれば、現場では萎縮が進みそうです。特に、特定の二次創作を不快に思う第三者が『告発』すると、警察もある程度動かざるを得ないかもしれない。

こうした危惧が、コミケに限らず、日本文化の特徴といえるさまざまな二次創作の場で語られ始めています。漫画家の赤松健さんは二次創作を守るための『黙認マーク』を提唱し、話題を集めました」

このように説明したうえで、福井弁護士はさらに、日本の「コンテンツ政策」を次のように論断する。

「一般に、『コンテンツ立国』『知財立国』というと、すぐに著作権などを強化する『知財強化』のことだと短絡されがちです。もちろん、海賊版対策など知財をきっちり守ることは大事です。

しかし、同時に大切なことは、日本の文化やコンテンツ産業の強みを正しく理解し、その土壌を壊してしまうような制度を安易に導入しないことですね。特に、TPPのような多国間の包括条約の場合、一度取り入れてしまうと、試行錯誤でやり直すということが事実上できなくなります」

このような問題を踏まえ、福井弁護士は「資源の少ない日本にとって、コンテンツ政策は死命を制する問題です。『日本の正解』を見据えた、タフな交渉が必要ですね」と付け加えた。

(弁護士ドットコム トピックス編集部)

【取材協力弁護士】
福井 健策(ふくい・けんさく)弁護士
骨董通り法律事務所 代表パートナー
弁護士・ニューヨーク州弁護士。日本大学芸術学部 客員教授。「著作権とは何か」「著作権の世紀」(集英社新書)、「契約の教科書」(文春新書)ほか知的財産権・コンテンツビジネスに関する著書多数。
Twitter: @fukuikensaku
事務所名:骨董通り法律事務所
事務所URL:http://www.kottolaw.com

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