はるかぜちゃんが嘆く「学校名さらし」 子役タレントのプライバシーはどうなる?

弁護士ドットコムニュース / 2013年6月20日 13時51分

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「はるかぜちゃん」の愛称で知られるタレントの春名風花さん。今年から中学校に入学した彼女だが、入学式のあと、ツイッターで「ぼくの自宅や、入学した中学校の名前をネットに書きこむ人の多さに、すこしあきれました」とつぶやいたことが話題になった。

春名さんによると、「ぼくの家はもう何度も引っ越してるし、学校(名)もばれないように、学区外にしたのに」という。さらに、「引っ越したくないし、せっかく入った学校も転校したくないので、 やめてください」とつづり、プライバシーの扱いに苦言を呈している。

芸能人の私生活は一般大衆にとって関心の的だ。週刊誌にデートや合コンをスッパ抜かれて、世間をにぎわすほか、最近では、ツイッターやフェイスブックなどSNSを介して、情報が広まることもある。しかし、春名さんはまだ中学生になったばかりだ。彼女のような子役タレントのプライバシー権はどう考えればいいのか。エンタメ関連の法律問題に詳しい田川貴浩弁護士に聞いた。

●芸能人にもプライバシーがある

「タレントや芸能人にも、自宅住所や学校名などの私的な事項をみだりに公表・利用されない利益、つまりプライバシーがあります。これを侵害すれば、不法行為として損害賠償や差止請求の対象となります。それは未成年(子役)であれ、成年であれ、変わりません」

田川弁護士はこのように指摘する。

「判例をみても、芸能人の『自宅住所』を雑誌等で公表されたケースについて、一貫して、『芸能人にもプライバシーがある』という立場を採っています。芸能人だからプライバシーを放棄しているとか、公表されることについて包括的に同意しているとか、芸能人の私的事項は社会的・公共的事項であるといったメディア側の主張を全て排斥しています」

つまり、芸能人のプライバシーに関する利益は判例として確立しているといえる。このように私的な情報についてみだりに公表・利用されない利益は、「学校名」についても同じだという。

では、そもそも「プライバシー」とは、定義するとすれば、いったいどのようにいえるのだろうか。田川弁護士は次のように述べる。

「プライバシーの概念について学説は多岐にわたっていますが、判例は、プライバシーという言葉を使うかどうかはともかく、おおむね人格的利益の一環として『他人に知られたくない私的な事項をみだりに公表されない利益』としています。そして、その利益が保護される条件として、(1)私生活上の事実又は私生活上の事実らしく受け取られるおそれのある事柄であること(私事性)、(2)一般人の感受性を基準として公開を欲しないであろうと認められる事柄であること(秘匿性)、(3)一般の人々に知られていない事柄であること(非公知性)を挙げています」

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