保育所不足で過熱する「保活」 入所のために「ウソ」を書いたら犯罪!?

弁護士ドットコムニュース / 2013年6月20日 13時37分

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出産後も働く女性が増えたことで、幼い子どもを預ける保育所のニーズが首都圏を中心に高まっている。特に、保育料の安い「認可保育所」の入所希望者は定員を上回っている状況だ。厚生労働省によると、希望する保育園が満員だったなどの理由で入所できなかった「待機児童」の数は、2012年4月に全国でおよそ2万5千人もいたという。

このような状況の中、保育所を探す保護者たちの活動、俗に「保活」が年々、エスカレートしているという。自治体が、保護者の就労状況などに応じて点数化し、ポイントの高い子どもから優先的に認可保育所に受け入れているためだ。保護者の中には、入所の選考を有利にするため、勤務先に就労条件を変えてもらったり、入所しやすい保育所の近くにわざわざ引っ越す人もいるそうだ。

さらには、提出を求められた書類に嘘の状況を記入したり、偽装離婚までする夫婦もいるという。それでは、ここまで行き過ぎた「保活」は犯罪に問われる可能性はないのだろうか。刑事事件に詳しい萩原猛弁護士に聞いた。

●「勤務証明書」や「就労証明書」に、嘘の内容を書いた場合は?

「認可保育所とは、国が定めた設置基準を満たし、都道府県知事に認可された施設です。大幅な公的資金補助があるため、保育料は比較的安くなっています。どこの自治体でも、入所については選考基準があり、選考をパスすれば入所が認められます。

この入所申し込みに際して、申込書や提出書類に虚偽があった場合、申込者は刑事責任を問われる可能性があります」

萩原弁護士はこのように説明する。では、具体的にはどのような犯罪に問われるのだろうか。たとえば、提出した文書に嘘の内容があった場合は?

「もし、申込者が『勤務証明書』や『就労証明書』などを、勤務先の会社に内緒で勝手に作成して提出すれば、私文書の偽造罪(刑法159条)及び行使罪(同161条)となります。

勤務先会社が了解して、虚偽の内容の文書を作成してくれた場合には、申込者は文書偽造罪にはなりません。偽造とは、権限なく他人名義の文書を作成することを言いますので、この場合は、内容は虚偽であっても、作成権限のある会社が作成しているからです」

●入所選考の基準をクリアするために「偽装離婚」した場合は?

経済的な問題などから、あまりにも度が過ぎた「保活」になる場合もあるだろう。中には選考基準をクリアするために偽装離婚する夫婦もいるそうだが、この場合はどうだろうか。

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