児童扶養手当の増額は「低所得者への逆差別」?橋下市長と乙武さんがツイッターで激論

弁護士ドットコムニュース / 2015年10月26日 12時55分

写真

関連画像

ひとり親世帯に対して政府が支給する「児童扶養手当」。その2人目以降の子どもへの支給額の増加を要望するインターネット署名活動が10月22日に始まった。この日、署名を呼びかけている有志らは、東京・霞ヶ関の厚生労働省記者クラブで記者会見を開いた。その中には、作家で教員経験がある乙武洋匡さんの姿もあった。

弁護士ドットコムニュースは、記者会見の模様を取材し、同日、記事を掲載した。記事の中では、乙武さんのコメントを紹介。「経済的理由で子どもたちのスタートラインにばらつきがあることに対して、現場でもどかしさを感じていた。他者と同じだけのチャンスが平等に与えられる、本当の意味で豊かな社会を作るためにも、このキャンペーンを成功させたい」という言葉を伝えた。

この記事について、翌23日の午前9時ごろ、大阪市の橋下徹市長が「これは気を付けないと低所得者に対しての逆差別になります。ひとり親かどうかではなく所得を基準とすべきです」と批判的なツイートをした。これに対して、乙武さんが「そこまで大がかりな制度転換は困難」などと反論し、ツイッター上で熱い議論が交わされた。

●乙武さん「大がかりな制度転換は困難で、時間がかかる」

橋下市長のツイートに対して、乙武さんは約2時間後に反応。「ひとり親家庭のなかにも経済的に困ってない層は存在しており、そうした世帯への支給まで増やすことは逆差別につながるのではというご指摘よくわかります」と理解を示した。

その一方で、「所得」を基準に給付する制度の難しさについて投稿を続けていった。

「もしフリーハンドで制度設計できる権限があり、ゼロから理想の仕組みをつくることができるのであれば、市長ご提案の通り、あくまで『所得』を基準に給付をすべきなのかもしれません。しかし、そこまで大がかりな制度転換は困難をきわめ、また可能だとしても長い時間を要します」

「そうしたなかで、官邸が『子どもの貧困』を政治的課題と捉え、解決に向けて取り組む動きを示し始めました。それに呼応するように、厚労省も貧困率が5割を越えるひとり親家庭の支援額を増やすことに対して、前向きな検討を始めました。これは今までになかった大きな変化です」

「理想を追い求め、その実現に向けて努力をすることは重要です。しかし、たとえ理想形ではなくとも、いま目の前にある現実をしっかりと見つめ、そこへの解決策をスピーディーに実行し、人々の暮らしをわずかでも改善していく。これもまた重要なことではないかと考えております」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング