同僚に10ヵ月以上「無視」され「うつ病」に...「パワハラ」と認定される条件

弁護士ドットコムニュース / 2016年12月1日 8時46分

写真

関連画像

同僚から10ヵ月以上無視され続け、ストレスでうつ病を発症した。ハラスメントとして訴えられるか?弁護士ドットコムの法律相談コーナーに、派遣社員として働く女性が相談を寄せました。

投稿者によると、10ヵ月ほど前から、それまで仲が良かった同僚に無視をされ続けているそうです。業務に関わることで話すことはあるものの、それ以外の会話は一切なし。1mほどの距離で挨拶をしても無視されるといいます。

無視が始まって半年が経った頃、投稿者は無視されるストレスから体調を崩し、精神科を受診しました。その結果うつ病と診断され、派遣会社に診断書を提出し、派遣担当者・派遣先の上司をまじえて3人で話をしました。すると上司から「(無視する相手に)挨拶をするように注意したら、詳しくは言えないが相手も精神的な(病気であるとの)診断書を提出してきたのでこれ以上は何もできない」と言われたそうです。

投稿者は、主治医から「弁護士を考えた方がいい」とアドバイスされたそうですが、無視されている状態なので、ボイスレコーダーでの録音といった証拠はありません。同僚社員からの無視はハラスメントだとして、相手を訴えることはできるのでしょうか? 寺岡幸吉弁護士に聞きました。

 ●同僚からの無視はパワハラ?

厚労省によれば、パワハラの定義は「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」とされます。

そして、この提言では、職場のパワーハラスメントの典型的な行為を、以下の6つの類型に分類しています。なお、必ずしもこの6つだけに限定されるものでないことにご注意下さい。

(1)暴行・傷害(身体的な攻撃)(2)脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)(3)隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)(4)業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)(5)業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)(6)私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

この類型に照らすと、今回のご相談は、(3)に該当するように思われます。ただ、先述したように、厚労省のパワハラの定義は「職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性」を背景にしたものとされています。この定義に沿えば、立場上の優位性がない同僚からの無視は、パワハラの定義にあてはまらないと考えられます。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング