橋下氏への「懲戒請求」をどうみるか? 弁護士の多くは「請求に反対」

弁護士ドットコムニュース / 2013年6月20日 20時37分

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橋下徹大阪市長の従軍慰安婦にかんする発言をめぐって、弁護士や市民ら約700人が5月下旬、橋下氏を「懲戒処分」とするよう大阪弁護士会に請求した。一連の発言によって「弁護士の品位を害した」というのが、その理由だ。この発言について、弁護士ドットコムに登録している弁護士にアンケートしたところ、「懲戒請求には反対」とする弁護士が多数を占めた。

大阪弁護士会に対する懲戒請求書では、橋下氏が慰安婦を「当時は必要だった」と発言し、在日米軍に風俗業の活用を求めたことを「弁護士の社会正義の実現、基本的人権擁護義務に反する異常な発言だ」と批判している。

一方、橋下氏は「今回の発言は弁護士とは全く違う立場でやっている」と主張し、「懲戒請求権の乱用だ」と反発する。また、大阪弁護士会に所属する他の弁護士からも、「弁護士としてではなく、政治家としての発言なので、懲戒請求は間違っている」と批判する声が出ている。

懲戒請求を受けて、大阪弁護士会は処分の必要性を検討することになる。はたして、今回のような発言を理由として、橋下氏に懲戒請求をおこなうべきなのだろうか。弁護士ドットコムに登録している弁護士に意見を聞いたところ、次のような結果になった。

●89%が「懲戒請求に反対」

弁護士ドットコムでは、橋下氏に対する懲戒請求に賛成か反対かについて弁護士にたずね、以下の3つの選択肢から回答を選んでもらった。64人の弁護士から回答が寄せられたが、次のように「懲戒請求に反対」とする意見が最も多かった。

(1)橋下氏に対する懲戒請求に賛成

   →6人

(2)橋下氏に対する懲戒請求に反対

   →57人

(3)どちらともいえない

   →1人

このように、回答した弁護士の89%にあたる57人が<懲戒請求に反対>と答えた。その理由として、次のような意見が見られた。

「政治家においても、自身の政治的信条や政策を述べる自由は、表現の自由(憲法21条)として、最大限保障されるべきである。政治家が行ったその発言内容の妥当性は、選挙において有権者の投票行為によって判断されるべきである。弁護士会が介入すべき問題ではない」(秋山亘弁護士)

「政治家がたまたま弁護士資格を有しているからといって、政治家としての発言の当否を強制加入団体である弁護士会が『審査』するというのは、筋が違うのではないかと考えます。これが悪い前例にならないか、非常に危惧されるところです」(古金千明弁護士)

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